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2010年03月30日
【共認社会の新しい農法とは?】(5)土(陸地)の生態系
こんにちわちわわです
前回の【共認社会の新しい農法とは?】(4)地球の熱・水・大気循環と植物では、地球の熱、水、大気の循環のしくみや、植物や動物の生態系での役割などについて扱ってきました。
今回は土(陸地)の生態系に迫ります。
ところで、イオン化傾向って覚えてますか?
カリウム(K)>カルシウム(Ca)>ナトリウム(Na)>マグネシウム(Mg)>・・・鉄(Fe)・・・
イオンになりやすい≒水や酸にとけやすい金属を順番に並べたものです。中学・高校の理科で悩まされた方も多いでしょう。
ところが、動植物はこの金属=ミネラルの摂取が不可欠です。
そして、植物は根から水分を吸収することで、水に溶けたこれらミネラルを摂取しているのです。
ミネラルの他にも炭素(C)や窒素(N)や酸素(O)などさまざまな元素が必要です。しかし、これらの元素の多くは普通の土には必要量以上に含まれているので問題ないのですが、水に溶けて流出したり、気化して、しばしば不足してしまいます。
そこで、農業では不足した元素を投入する必要が生じます。
それでは、不足しがちな重要5元素について詳しく見ていきましょう。
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【炭素 C】
植物は、気体中の二酸化炭素(CO2)から炭素を取り入れ体内で有機物を作ることができます。(光合成)
しかし、土中に有機物がなくなれば、土中の生物(細菌、菌類、小動物)は育ちません。土中の微生物がいなくなれば、その他の必要な養分が保持されず、植物は育たなくなります。
【窒素 N】
空気中に窒素は大量に含まれていますが、植物は、微生物や動物の糞尿に含まれるアンモニア(NH3)が酸素と化合した硝酸(NHO3)を根から取り入れて、アミノ酸や核酸を作ります。
そして、植物は死亡すると、アミノ酸やアンモニアや硝酸に分解され土中にもどり、窒素は循環しています。
しかし、吸収されなかった残りは、気化して大気にもどったり、水に溶けて流出し、しばしば不足することになります。
【リン P】
【共認社会の新しい農法とは?】(3)生態系の起点は植物で述べたようにリンはエネルギーを生み出すATPの原料やDNAの原料となる、極めて重要な元素です。
リンは気体にはならず、不溶性のリン酸化合物として岩石の中に閉じ込められています。風化して流出する量は限られており、それだけでは決定的に不足します。さらに水中のリン酸イオンは他の物質とすぐに化合して固体となるため、生物の糞尿に含まれるリン酸イオンを取り入れるしかありません。
【カリウム K】
カリウムはイオン化傾向が高く、すぐに水に溶けてイオンになり、また、イオン以外に安定した形態がありません。土中の微生物が体内にカリウムをしっかり確保しているため、土中に保持されますが、土中の生物が死ぬと水といっしょに流出し、しばしば不足することになります。
【カルシウム Ca】
骨格を持つ動物にとってカルシウムは大量に必要となります。そして、動物は飲み水と食料としての動植物からカルシウムを摂取します。
草食動物にとってはほとんどを植物から摂取することになりますが、植物にとってカルシウムはそれほど大量には必要ありません。
なぜ植物が体内にカルシウムを溜め込んでいるのかは、いまだ解明されていません。
【鉄も重要】
陸地の土中には大量に含まれているのであまり問題になりませんが、動物の血液のヘモグロビンなどになる鉄(Fe)も重要元素の一つです。他の金属よりイオン化傾向が低く、他の化合物と結合して個体になりやすい鉄分は水中ではしばしば不足しがちになります。次回の記事では、主にこの鉄について焦点が当たるはずです。
これまで述べてきたように、水に溶けた養分は重力によって、上から下へ流出し、不足した養分は上流ほど補給しなければ、やがては無くなり、植物は育たなくなります。
事実、日本や東南アジアの山々を除いて、世界中の山にはほとんど森は無く、森は山のふもとの平地に存在しています。
日本のような、山が急峻で平地のすくない地形では、この重力による養分の流出問題はより深刻なはずなのですが、日本の山には立派な森が成育しています。
何故でしょうか、
これには、重力に逆らって下から上へと養分を持ち上げる必要があります。
それを担っているのが、 鳥なのです。
近海の魚を食べる海鳥が、陸地で糞をする。その糞で育った植物や動物を食べる陸地の鳥が山で糞をする。
こうして山へ養分が供給されるのです。
鳥は体温が38度と高く、また、はげしい運動をするため、大食いで、少ない研究の中には、わずか19グラムのシジュウカラは、1年間に1.5kgの幼虫を食べる、志賀高原の鳥は繁殖期には平方キロ当たり10トンの虫を食べると報告されており、それに相応する糞は莫大な量になります。
鳥ばかりではありません。サケは産卵期には海から川を上って上流で産卵し、死亡します。この魚を食べる動物が森で糞をする。
このように、地球上の生き物が生と死を繰り返し、動物のエネルギーで重力に逆らった運搬をすることで、陸地の生態系は維持されているのです。
次回は、水をめぐる陸地と海の生態系について考察してゆきます。お楽しみに!
投稿者 tiwawa : 2010年03月30日 TweetList
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コメント
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