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2009年03月25日

『摩天楼農場(ヴァーティカルファーム)』構想って?

摩天楼農場(ヴァーティカルファーム)』

歯医者の待合室で、オモロイ記事の載っている雑誌をみました。それは、日経トレディ4月号の記事で、ニューヨーク市民800万人の食料を『摩天楼農場』で賄おうという大プロジェクトが動き始めた、というのです。
記事によれば、2年間でプランを固め、4年後には実験用施設を建ててシミュレーションを重ね、将来は実用化を目指すというのです。屋内の水耕栽培とすることで、水利用効率を上げ、自然災害や病・害虫をシャットアウトできるので、農薬不要。露地栽培に比べ作物収量は、6~10倍になるとのことです。
米国の「食料が産地から消費地までの輸送距離の平均は、約2400km」だが、究極の地産地消となるので消費エネルギーの低減、二酸化炭素排出量の低減が図れる。だから、摩天楼農場は地球温暖化防止にも役立つ、としています。

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水耕栽培といえば、昭和60年のつくば万博で展示された「水耕栽培で一つの種から1万3千個の実をつけたトマト・ハイポニカ」が思い出されます。そこで目にしたものは、露地栽培でみるトマトからは想像できない「樹木」のようにさえ感じたものでした。
植物工場の概要 ↓
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植物工場を巡る現状と課題(農林水産省生産局)平成21年1月16日
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日本国内の建設事例も結構な数になっています。もっとも、ビニールハウスもその一形態じゃないの? という突っ込みも想像されますが。。。
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植物工場
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%8D%E7%89%A9%E5%B7%A5%E5%A0%B4
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利点
・安定供給
・高い安全性
・高速生産
・土地の高度利用

欠点
・高額の生産費用
・少ない栽培品目

などがあげられますが、つまるところ、この生産様式は豊かな資金力の裏付けが必要だということでしょう。だから、
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自給率を上げるには企業の農への参加が不可欠
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企業の農業経営参入によるメリット
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ということになります。
企業の農業参入と同等に、地域住民の共同出資による共同体企業が自らの食を自給する、という可能性はないものでしょうか?
生活共同組合の趣旨が、「自らの食は、信頼できる生産者の生産物に頼りたい」ということからスタートしたことを考えますと、可能性はありそうです。
農産物を手にして値段を見た時に、ふと「こんなに安けりゃ、買い叩いているか、中味に偽り有りかも?」という不安がよぎりますが、そんな内部の声に忠実になればいいだけのことかも知れません。
簡単な話、安全・安心・栄養価豊富・・・盛り沢山な要求水準を安価な食材に求めることの限界は、薄々感じていませんか?
欲しい物が山ほどあって、食を犠牲にしても手に入れたいなら別ですが、それほどの物欲が失せてしまうと、本源的な充足を求める想いに駆られてくるのではないでしょうか?
その本源的な充足の中核部分にあるのが、人間的な関係性における充足ですし、食もそれに近いところにあるように思います。それらをシンプルに、かつ先鋭にしたものが、共同体企業による食料自給というわけです。
このことによって、多段階的な流通の問題と、遠隔地とのエネルギー効率問題も同時に解決できるともいえます。
無機的な「植物工場」という言葉も、植物園やレストラン、ひいては市民農園? などのソフトな施設を併設させることで、都市部の垂直型『摩天楼農場(ヴァーティカルファーム)』は、「新しい『農』のかたち」として登場し得るのでしょうか?
     by びん

投稿者 staff : 2009年03月25日 List   

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コメント

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