2009年3月19日

2009年03月19日

「食とグローバリズム」生産国の現状

こんばんは まるいちです。今日は、「食とグローバリズム」生産国の現状、と言う記事です。
■グローバリズム、グリーン・ニューディール、グリーン・ネオリベラリズム、フェアートレード、緑の革命・・・言葉としては耳障りが良いですが、その実態、事実は良く知られていません。
 これらの事実の一部ですが、NHKのドキュメンタリー番組として報道された、発展途上国の様子、事実を紹介します。
 番組は既に終わっていますが、放送内容の概要からもその内容は充分窺い知る事ができます。
※参考:愚樵空論「農業ビジネスは危険」
以下、「NHK BS世界のドキュメンタリー」http://www.nhk.or.jp/wdoc/index.htmlより引用。

アマゾン 大豆が先住民を追いつめる
 アメリカで世界第2位の大豆生産国に転じているブラジル。大豆畑に変わろうとしているのが熱帯雨林のアマゾンだ。資本主義の論理の中で、アマゾンに暮らす先住民は土地を追われ、さらに、熱帯雨林が大豆畑になることで周辺地域の降水量が激減するために環境にも異変が起きることを番組は指摘する。
 国際的に増大する一方の大豆需要に応える形でアマゾンの熱帯雨林が今、大豆畑に変わろうとしている。今回、フランスが制作したこの番組は、アマゾンの熱帯雨林で繰り広げられている地元先住民と大豆農家との対立の現場をとらえ、熱帯雨林が大豆畑に変わることで温暖化にどのような影響があるかを掘り下げている。
 アマゾン北部のマット・グロッソ州で、違法な伐採を行おうとする大豆農家と先住民との間に殺傷事件まで発生している対立の構図。その背景にあるのは、米・穀物メジャーのカーギル社がアマゾン川の港に大豆用の巨大倉庫を設置、大豆輸出に乗り出していること。貧しさのあまり、土地を大豆農家に売り渡すことで、先住民の生活がさらに困窮している現状を描く。さらに、複数の気象学者が熱帯雨林が大豆畑に変わることの影響について警告する。森林が失われることにより、南米全体の降水量が減り、砂漠化が進むという。先進国の大豆需要に応えようとする結果、ブラジル国内での貧富の差が進み、環境にも大きな影響をあたえていることが改めて浮かび上がる。
原題: Amasoya
制作: Free Studio(フランス) 2005年
担当者メモ
フランス制作のこの作品の魅力は、5分付近「先住民が抗議のために釣り客を拘束した」というコメントと10分付近アマゾン沿岸にそびえ立つカーギル社の巨大倉庫に尽きます。また、熱帯雨林が大豆畑に変わることでどのくらい地球規模の環境に影響を与えてしまうのかを訴えています。

EU農業が発展途上国を圧迫する
 欧州連合(EU)が農業に充てている補助金の額は、世界で最も高額である。
EUの生産者は、補助金を受けながら大量の余剰作物を生み出している。当初廃棄処分されていた余剰作物は、現在、発展途上国の市場に安く大量に輸出されている。企業に多額の輸出補助金が与えられているため、生産コストよりも安い金額で輸出できるのである。しかし、その結果、農業を国の基幹産業としている途上国では、生産者が価格競争に勝てず、職を失い、苦しい生活を余儀なくされている。
 EUは、発展途上国に余った製品を大量に輸出する一方で、発展途上国からの輸入を制限している。生産コストの安い農産物がEUの市場に流れ込んでくれば、EUの農業に大きな打撃を与えるとみられているためだ。EUの農業保護政策は、発展途上国から産業を奪っているともいえる。
 こうした諸事情を背景に、ヨーロッパへ密入国しようとする途上国の若者が増加している。貧困に苦しむ若者たちが、テロリスト集団の勧誘の対象となっていることも指摘されている。
 番組は、ドミニカの酪農業、南アフリカの砂糖生産業、ガーナの養鶏業など、地元の農民の声を聞きながら、なぜEUの農業保護政策が途上国を苦しめているのか、そのからくりを解き明かし、警鐘を鳴らしている。
原題: Nailed to the Bottom
制作: DR(デンマーク) 2004年
担当者メモ
この番組は、2004年に時事番組部門のイタリア賞を受賞した作品です。イタリア賞はテレビ番組の国際コンクールとしてはもっとも権威のあるコンクールです。このドキュメンタリーは、ヨーロッパの農業補助金が結果的にアフリカの貧困を生み、その貧困がビン・ラデインの信奉者を生み、テロにつながっているという連環を見事に描いています。先進国のあり方がテロを生み出していることに警鐘を鳴らしています。

引続き、記事=事実を紹介しますので、是非読んで下さい。
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投稿者 nara1958 : 2009年03月19日