世界の食料危機に直面して |
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2008年05月08日
中国のせいで世界穀物在庫が逼迫!?
世界中で穀物が高騰を続けています。トウモロコシ、大豆、小麦に続いて、遂に米にまで飛び火してきました 何でこんなことになってしまったのだろう? 🙄 と誰もが疑問に感じるはずですが、こんな研究発表がありました。
農業情報研究所の記事から引用します。
中国の食肉消費増大で2010年には世界穀物在庫が空っぽに
Biofuels Digestの新たな研究によると、1995年以来の中国の食肉消費の増大で年に80億ブッシェル(約2億3000万トン)の穀物が家畜飼料に転換され、このまま進むと2010年9月には世界穀物在庫が空っぽになる可能性があるという。
”肉 vs 燃料:米国と中国における穀物利用、1995-2008”と題するこの研究は、米国がエタノール産業を明日閉鎖したとしても、中国の食肉需要の増大と家畜飼料の確保で、世界穀物在庫が空になるまでの時間がほんの僅か延びるだけだと結論する。
この研究によると、米国は2007年、1995年の1億9200万トンよりも1億5700万トン多い3億4900万トンのトウモロコシを生産した。しかし、この増加では需要の増加に追いつかなかった。穀物不足と価格上昇の第一の元凶と批判されてきた米国のエタノール産業は、この12年の間に穀物利用を3100万トン増加させた。他方、中国の食肉消費のための家畜飼料用穀物需要は1億9900万トン増加した。
米国の人口は過去13年で15%増加した。それだけならば、米国のトウモロコシ生産の82%の増加で人々、家畜、エタノールの需要を十分に賄うことができたはずだ。研究は、中国と米国の需要増加に焦点を当てることで、燃料対食料の論争では答えられないいくつかの問題を解決するという。
研究は、バイオ燃料生産には使われないにもかかわらず、米はトウモロコシや小麦よりも大きく値上がりしたことを確認する。また、世界穀物在庫の低下が中国の消費の増加に対応していることも確認する。
中国の1995年以来の食肉消費は1人当たりで112%増加して、年1人当たり53kgになった。中国人が2007年にも1995年と同じ量の肉を食べていたとすれば、9億2700万の飢餓人口を十分養うことができる穀物が残ったすはずだ。中国の成長が余りに速過ぎるから、米国エタノール産業を明日閉めたとしても、2011年までには中国の需要増加が過剰な穀物を飲みつくす。
さらに、中国人1人当たり食肉消費が急増したといっても、なお米国人1人当たり消費の45%にすぎない。これが米国人並みになれば、さらに2億7700万トンの穀物が必要になる。この穀物の生産には6800エーカー(2700万㌶)必要だ。再生可能なエネルギーのための穀物を栽培しようとしまいと、これほどの耕作可能地はどこにもない、ということだそうである。
え~、本当にそうなの!?
これほどまでに穀物が高騰させ、在庫を逼迫させている真犯人は別にいるんじゃないの?
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確かに、中国の食糧事情が世界に及ぼす影響は大きいものがあります。 🙄
なので、ついついなるほど~、と納得させられてしまいそうになりますが、騙されてはいけません 8)
先日の記事で、まるいちさんも書かれていましたが、投機こそが食糧危機の状況を作り出しているのは間違いありません。そうでなければ、これほど急激に高騰したり、足りなくなったりするはずがありません。“買占め”と“売り惜しみ”が横行しているのです。
特にアメリカのサブプライム問題以降、この動きが顕著になってきました。
詳しくは「るいネット」の記事に書かれています。
「なぜ、現物市場(原油・穀物・金等)が高騰するのか?」(るいネット)より引用します。
①サブプライム破綻→金融機関の損失計上→米国の株式や通貨から資金の
引き揚げ加速。
| ↓
| 原油国の決済通貨をドルからユーロへ変える動きが加速
↓ ↓
②株・不動産から資金の引きあげ、ドル不安により、ドル安へ。
↓
③引き揚げた金は、原油・金・穀物などの国際商品と債券へ
原油;100ドル/バレル、金:800ドル/トロイオンス、
穀物10.89ドル/ブッシェル(34年ぶり高水準)
*株▼、原油△△、穀物△△、金△△、不動産▼、債券△
もともと上昇していた原油、穀物、金は更に急上昇。
●なぜ、原油・穀物・金が急上昇するのか?
世界の市場規模を見てみると、(上記新聞データより)
・世界の株式市場: 7200兆円(日本:500兆)
・世界の債券市場: 5500兆円(日本:920兆)
・金の先物市場 : 4.5兆円(産出額合計では、450兆円)
・原油先物市場 : 14兆円
・金融派生商品 :4京9300兆円・・・・サブプライム問題で信用収縮
上記より、
市場規模の極端に小さい金・原油市場に較べ、信用収縮したサブプライム等の金融派生商品(デリバティブ)の全体規模は極端に大きい。ここに投資されていた金が、市場規模の小さい原油等の現物市場に流れ込むと与える影響は莫大であり、一気に原油・金・穀物を高騰させる。
サブプライム問題以降、世界中でドル離れが進行中なのです。そしてその引き上げられたお金が穀物や原油などに流れ込み、“現物”の価格を高騰させているのです。バイオエタノールや中国の食糧事情は、単に彼らを煽る材料に過ぎず、そこばかりに目を奪われると、問題の本質を見誤ることになります。そういう意味で、冒頭の研究発表も目くらましそのものであると思います。
食料問題と経済問題とは、切っても切れない密接な関係にあります。
より広い視点での事実追求と、事実による共認形成の場が必要とされているのだと思います。
小松
投稿者 komayu : 2008年05月08日 TweetList
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コメント
投稿者 naganobu : 2008年10月28日 23:36
nagonobuさん、コメントありがとうございます。
今の子どもでも、カエルやバッタなどの虫を見つけると、夢中になって観察したり捕まえたりしていました。
子どもの好奇心や”知ろう”とする気持ちを汲み取って、それに応えられるようにしていきたいですね。
投稿者 せきや : 2008年10月30日 19:31
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最近は、田舎の子供でも、親が、土は汚いものとして、泥まみれになって遊ぶのを嫌ったりと、とても寂しい状況です。そんなことが、子供たちの自然を初めとした、対象世界への同化能力の獲得を邪魔しているのだと思います。