2008年5月2日
2008年05月02日
世界の食料危機に直面して
:blush: まるいちです。現在、世界的に食糧の危機的状態に陥っています。日本の報道ではあまり取り上げられていませんが・・・。
それで「市場原理主義者よ、腹を切れ 世界の食料危機に直面して」と言う記事を引用して、その状況を整理したいと思います。日刊ベリタ
■今回の食糧危機と言われている状況の原因は【投機】だと思います。
世界飢餓にまつわる12の神話
投機的な動きが無ければ、決して食糧が高騰したり足りなくなる事はありません。
【市場】の酷さ、を事実としてしっかり認識する必要があると思います。
引用開始~
市場原理主義者よ、腹を切れ 世界の食料危機に直面して 安原和雄
地球規模の食料危機が深刻な局面を迎えている。しかし日本の食料自給率は先進国のなかで異常な低水準に落ち込んでおり、危機への対応力を失っている。今日の食料危機は10年以上も前から予測されていたにもかかわらず、その備えを怠ったのはなぜか。市場開放と市場原理を万能視する市場原理主義が横行したためである。
適切な対応策を打ち出すためにはまず責任を明らかにする必要があるだろう。私は「市場原理主義者よ、腹を切れ」と言いたい。さらに自給率を引き上げていくために「食料主権の確立」と「田園価値の再生」の2本柱を掲げる時だと考える。
▽「緊急事態」となった世界の食料危機
世界の食料危機についてこの20日間にメディアで報じられた記事や論評を以下にいくつか紹介する。国連事務総長は「緊急事態」との危機感を繰り返し示している。
(1)コメ急騰で「自国の食」確保の動き
・コメ先物、最高値更新続く シカゴ市場
・コメ急騰 最大輸入国フィリピンを直撃
世界最大のコメ輸入国フィリピンでは、今年になって国際市場での価格急騰などの影響でコメ価格が約30%も上がり、国民生活を直撃している。1000万トンの国内生産だけではまかなえず、コメ消費量の20%を輸入に依存している。
市民行動党の下院議員は「コメの国内生産量は減っていない。農産物の市場開放一辺倒を改め、〈食料主権〉確立をめざす政策に転換せよ」と訴えている。
・ベトナムのコメ輸出制限 「自国の食」確保第一に
・輸出大国タイでコメ不足
世界最大のコメ輸出国タイで輸出削減をしていないため、国内でコメ不足の懸念が強まっている。
(2)食材急騰が貧困層を襲う
・国際市場価格の高騰ぶり
小麦=3.3倍(過去3年間で)
この1年で60~80%値上がりし、貧困層が困窮に追い込まれている。
大豆=2.5倍 (同)
トウモロコシ=2.5倍(同)
コメ=2倍(この3か月で)
・穀物急騰 途上国を直撃 暴動で死傷者多発 広がる「自国分確保」
・食材高騰 貧困層襲う 米国学校給食ピンチ
米メディアによると、給食の値上げを発表する学校が全米各地で相次いでいる。貧困問題を抱える米国にとっては、学校給食が子どもたちの命綱ともなっている。
・中南米諸国、食料値上げ 新たに極貧状態1500万人 国連ラテンアメリカ・カリブ海経済委員会(ECLAC)が警告
(3)飢えたる者たちの反乱も
・食料高騰 国連世界食糧計画(WFP)が警告
30か国が食料危機になり、うち23か国が「深刻な情勢」と警告を出している。また世界的な食料価格の高騰を「静かな津波」と警告する声明を発表した。声明は「価格高騰はWFPの45年の歴史で最大の課題だ。静かな津波はすべての大陸で1億を超える人々を飢餓に陥れる恐れがある」と述べている。
・飢えたる者たちの反乱
世界中でコメや小麦、トウモロコシの価格が過去最高になっている。数百万の人々が飢える一方で、価格高騰を招いた要因は何一つとして解決される気配がない。食料価格の高騰は各地で社会不安の引き金になりつつある。日々のパンを手に入れることができない持たざる者の怒りは、政府を倒しかねない。
・食品高騰 貧しい人々への「大量殺人」
国連特別報道担当官は、経済のグローバル化による富の独占や多国籍企業による投機を「構造的暴力」と批判した。食品高騰で貧しい国が苦しんでいる現状について「飢餓はマルクスが考えたように、避けられない運命というわけではない。むしろ犠牲者の背後に殺人者がいるというべきだ」と指摘した。さらにいつの日か、飢えに苦しむ人々は、その迫害者に対して立ち上がるかもしれないとして、「これはフランス革命が可能だったように可能だ」と述べた。
(4)食料サミットの開催へ
・食料への投機禁止を 研究者が英紙へ寄稿
ロンドン大学の世界保健研究所長は、ガーディアン紙につぎのように書いている。「食料価格高騰は、農産物市場への投機がつくりだした。食品は投機の対象から外されるべきだ。市場の変動で儲ける者は、多数の母親やこどもたちの命を犠牲にしている」と。
・バイオ燃料の増大が貧困層の食料脅かす FAOが警告
国連食糧農業機関(FAO)の中南米地域会議は「エタノールなどバイオ(生物)燃料への農作物(サトウキビ、トウモロコシ、大豆など)利用が急速に進めば、食料生産にマイナスとなり、食料不安の恐れがあり、貧困層の食料入手が脅かされる」と警告している。
・国連、食料サミットを検討 価格急騰の混乱で
国連は食糧価格の急騰による世界的な混乱を受け、国連事務総長が、世界の首脳らを集めて対策を話し合う「食糧サミット」の開催を検討していることを明らかにした。事務総長は「緊急事態」との危機感を繰り返し示している。
・食糧問題も洞爺湖サミットの主要議題に
~引用終わり
投稿者 nara1958 : 2008年05月02日 Tweet