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2005年11月03日

途上国が飢えるのは、なんで?

先進諸国がこれだけ豊かになったと言うのに、途上国の飢餓は一向に無くならない。むしろ酷くなる一方である。この格差はどこから生じるのか?そこにはどのような構造があるのか?
るいネットから引用する。

交換取引は、武力闘争(およびその帰結たる身分制度による私権拡大の封鎖)からの抜け道として登場した。それどころか、最初に交換関係が登場した動機は、額に汗して働くよりも、(相手にこの品物が大きな可能性を与えてくれると信じ込ませることさえ出来れば)交換によって得る益の方が、ずっと大きいからである。
(中略)
この幻想共認(幻想への可能性収束)によって作り出された、市場商品の価格と一般農産物の価格との価格格差こそ、市場拡大のテコとも原動力ともなった市場の秘密の仕組みである。(異国の食品や、無農薬の食品は、幻想共認の形成が可能であり、だからこそ一定の市場化も可能なのである。)
そこでは当然、農耕の労働価格は、幻想商品の労働価格にくらべて、異常に低くなる。この価格格差(価格差別ともいえる)の秘密こそ、途上国が一貫して貧困状態に置かれ続けてきた真の理由であることは、いうまでもない。(超国家・超市場論9)

つまり、市場を拡大させるためには、その原動力たる“格差”を維持し続ける必要がある。先進諸国は、国内や近隣諸国での市場拡大の可能性が閉ざされると、それを途上国に求めていったのだ。途上国の農産物を格安で買取り、替りに物資や製品を売りつける。
更に、普通の農産物じゃ儲からないだろうと、コーヒーやタバコやフルーツなどの嗜好品を栽培させ、いわゆる食糧(穀物)のための農地を奪ってゆく。そのような農産物は、技術力や施設が必要で、それは当然先進国から買い取ることになる。それだけではない、種や肥料や農薬もそうだ。
このようにして、途上国の農地は、先進国のために姿を変えさせられ、彼らの食糧は輸入に頼らざるを得なくなっていく。農民の殆どは低賃金労働の小作人で、つまり農地はあるのに、自分たちの食糧が作れないのだ。こうして途上国の人々は、貧困からの出口を永遠に閉ざされてしまった。
先進国が市場拡大を止めない限り、格差は残り続け、そうである限り、世界中から飢えや貧困は無くならないのだ。
小松
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投稿者 komayu : 2005年11月03日 List   

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コメント

鳥獣害対策が、農村共同体の「入会地」の里山を『手入れ』することによって実現されていた、という話は、成る程と頷けました。
そのような意味では、共同体の再生が根本的な解決策と思われますが、後継者不足の現代農業にあっては、なかなか難しい・・・(>o<);
コータローさんが紹介している「集落営農」が起爆剤になるような予感はするのですが・・・

投稿者 びん : 2006年11月17日 14:19

なぜ鳥獣害が農地に広がってきたのかが、よくわかりました。
里山と農地の境界部で問題が生じているということを考えると、この問題は「林業」と「農業」双方に関わる問題ですよね。
例えばアイデアとして、「集落営農」という農村活性化の「手段」を用いて、「林業」と「農業」の相互乗り入れの形を模索してみてはどうでしょうか?
集落営農の普及員であるマーボーさんからコメントを頂き、集落営農は「手段」であることを教えてもらいました。
手段であるなら、臨機応変にその形を変えることは可能なはず。どんどん新しいアイデアは出てきそうです。

投稿者 コータロー : 2006年11月18日 14:09

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