2005年11月29日

2005年11月29日

自給率40%!ギリギリセーフ?

>農水省が25日発表した2004年度の都道府県別食糧自給率(カロリーベース)は27県で低下した。米不作が影響した。上昇したのはわずか7道県。青森や宮城が大幅に上昇したことで、辛うじて全国で40%の自給率を維持している。(05/11/29 日本農業新聞)

この記事に都道府県別の自給率が載っているんだけど、100%を超えているのは、北海道(200%)、青森(117%)、岩手(106%)、秋田(141%)、山形(122%)、この5道県だけ。我が奈良県は…なんと15%!?これには正直驚いた。
因みに、国は今年の3月、食糧・農業・農村基本計画で、2015年度までに自給率を45%とする数値目標を揚げた。それで、地方公共団体に、自給率や地産地消などの目標設定を求めたのだが、これまでに数値目標を設定した県は、8県にとどまっているらしい。
なんともいい加減な話だが、そもそも自給率って、自治体以下の努力で何とかなる問題なのだろうか?
僕ら生産者がいくら頑張って作ったところで、売れなければ何にもならない。結局は売れる分しか作れない。なぜ売れないのかというと、他にも食材があるからだ。それが輸入野菜だったり、加工品だったりするんだけど、要するに、非自給食糧がある限り自給食糧の伸びは抑えられる。子供でも判る話だ。
つまり自給率の問題は、殆ど外交政策で決まってしまうということだ。これまでの敗北政策によって、輸入食糧が増え、当然国民の食生活は変わり、そうなれば元には戻れなくなる。先日の給食の話と全く同じことが言えると思う。
だいたい“45%”という数値目標の根拠もよく判らない。現状よりは上げておかないと、ぐらいにしか考えていないのではないだろうか?そんな誤魔化し政策だから、誰も呼び掛けに応えようとしないのだろう。
求められているのは、そんなただの掛け声などではなく、しっかりとした外交政策の“答え”なのではないだろうか。それに可能性が感じられて、初めて生産者の活力も湧いてくるのだと思う。それ無しに自給率向上などあり得ない。
小松
いつも応援ありがとう~♪

投稿者 komayu : 2005年11月29日