2014年10月9日
2014年10月09日
『都市型直売所の可能性を探る』6 ~意識潮流と直売所の系譜~
前回の投稿「5 ~商いと集団形成の歴史」では、始原時代~近世までの時代背景と人々の意識潮流を分析し、歴史的に一貫して、他人や他集団との交換は「信認・信頼関係に基づく共同体的なもの」であるということが分かってきました。
ところが明治以降、近代から現代にかけて市場拡大にまい進し続けてきた社会状況の中で、人々の意識は急激に変わっていきます。
他方、農産物直売所の店舗数は現在2万を超えており、それぞれが地域性を活かした運営を進めていますが、一方で社会的には依然として農の衰退、食の安心・安全の問題、ひいては人々のつながりの希薄化・地域性の喪失、といった根本的問題を抱えており、生産者と消費者の接点となる直売所への期待はますます大きくなっています。
そこで今回は、意識潮流の大変化を押さえた上で、近代以降、直売所がどのように変化・発展してきたか、そして今後どのような役割を担っていくのかについて考えていきます。
投稿者 noublog : 2014年10月09日 Tweet