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2012年08月17日

【コラム】農業をやりたい!農に集まる意識☆

こんにちは
最近、農業にIT技術が取り入れられたり(生育技術を管理、SNSで顔の見える農業etc...リンク)、農業男子 なんて言葉が出てきたり、(リンク
農業に新しい働きが増え、農のイメージがどんどん変わってきていますね
→→農業ってこんなだったか…?凄まじい進化

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今日は、そんな変わりつつある新しい農業で、成功している集団の事例を紹介します

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■地域全体が1つの循環型農場~現代版「結い」が復活

宮城県の「栗原市瀬峰地区循環型農業推進会議」は、単なる1つの組織ではない。
旧瀬峰町全域で稲作や畜産を行う362戸が、1つの経営体と見立てた「瀬峰農場」を形成し、旧町全体として循環型農業に取り組み、高品質の農産物を販売している。耕種農家、畜産農家といった品目の垣根を越えた30名の推進委員のメンバーが、地域が抱える問題点や課題を全員で討議
瀬峰農場の誕生によって昔ながらの「結い」の精神が復活。地域全体が強く結束し、農業の活性化に取り組んでいる。
参照:瀬峰農場(日本農業大賞)

瀬峰農場の結束を強くしているのが、こだわりの土作りです。HPには、以下のように紹介されています。

地域で、米をつくる人、牛を飼う人が、みんなで力を合わせ、土のような良質堆肥をつくって活用するシステムを、“話かだり(対話)”しながら自前で立ち上げました。
いまやその規模400ha(東京ドーム100個分!)。いい土壌では、稲や野菜たちが、本来もっている個性(力)を、笑顔で一杯発揮しながら絶品の食材に仕上がります。

瀬峰農場では、この土作りという共通課題の成功体験を土台に、「地域が抱える問題点や課題を全員で討議」しあう、地域の組織力ができていったようです。
■「地産地消型農業」を振興~地域経済の活性化を推進

小規模兼業農家が大半を占める地域の農業をどう活性化するか。答えを模索した結論は、地域の農家を消費者や地場産業とつなぎ、地域資源を生かしながら地域内でお金を回す“小さな経済”を確立することだった。
平成12年に誕生し、平成19年には日本最大の床面積を誇る直売所として生まれかわった
JAおちいまばりの「さいさいきて屋」は、食と農をつなぐだけでなく、コミュニティーをつなぐ核としての機能を果たし始めている。参照:さいさいきて屋(日本農業大賞)

「さいさいきて屋」は直売所だけでなく、実証農園・体験型市民農園・学童水田・地産地消レストラン・加工施設・地産地消研修施設・クッキングスタジオという7つもの施設もあります。そして、直売所で売れ残った品物を買い上げ、足りない品物は朝一番に購入して補い、翌日に食堂や喫茶店で使うという仕組みを作り上げているそうです。
地域の農業をどう活性化するかにとどまらず、地域全体を巻き込み、仕事をつくりだしていっている大きな動きになっているようです。
■農業はめちゃめちゃ魅力がある。農業はかっこいい産業だ!~農業生産法人・株式会社サラダボウル~

故郷の山梨県中央市で2004年、農業生産法人・株式会社サラダボウル(従業員30人)リンクを起業した田中進氏(39)さん。「農業はめちゃめちゃ魅力がある。農業はかっこいい産業だ。」と言い切る彼は、年収7000万円のエリート外資保険営業マンから農業に転進したそう。
最初はわずか60アールの耕作放棄地を借りて始め、試行錯誤の繰り返しだったそうですが、味が評価されたことで売上は順調に伸び、7年間で赤字はゼロ。
その秘訣はこちら→農業生産法人・株式会社サラダボウル

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少し「目線を変える」「何かを変える」と農業現場はチャンスがばかりと言い切る田中進氏によるサラダボウルでは、消費者視点を掴んだ勝ち筋探索がなされています。

本物の農業を造りたい。一念発起、有機栽培・無農薬栽培・低農薬栽培を目指す。と同時に、本当にお客様の喜ぶ商品体制に切り替える。(例えば、今までは流通業者の都合がまかり通り、とまとと言えば「桃太郎」品種しかなかったが、もっと色々な品種やとまとらしい味のするとまとなどをつくることに)(サラダボウルHPより)

サラダボウルには、ブログに毎日5~6 千件のアクセスがあり、毎日1・2件農業をやってみたいという相談がくるというように、たくさんの人が注目し、農業とつながる場・機会になっているようです
以上のように、新しい農業の動きが少しずつ形になってきています。それも、農業を取り巻く意識の変化を土台に明らかになってきているのではないでしょうか
昨年の8月中旬に当ブログで、農業を取り巻く現状分析を行いました。
 

つまり、この2011年の原発、経済、自然災害などを通して、みんなでなんとかするしかない意識が顕在化し、『共同体の再生』、『自然の摂理に根ざした生活』への大転換への可能性が開かれてきたと言える。
そしてその結果、実現の意志、実践する人の増加に比例して、国内自給率も増加していくだろう。
つまり、この危機的状況を180度認識転換して捉えれば、この間の外圧の高まりによって日本の食と農は再生に向かっていく。(リンク

今回紹介したような農業の新しい集団の事例は、みんなでつくっていく社会、自然に根ざした生活へと意識が向かっている動きなのではないでしょうか。
農業男子、として紹介されていた吉岡龍一さんは、農業への想いを、下記のようにインタビューに答えていました。

僕は農業をやるじゃなくて、農家になりたい。実はこの二つは結構違っていて。「農業者=農作物をつくる人」で「農家=農作物をつくる人+代々家を構えて畑も田んぼも所有している人」というように、大きく意味合いが異なるんです。
農家はその地域に根ざして生活している人です。地域のお祭りや自治的な消防団など、地域のために何かしら働きかけて、コミュニティーデザインを仕掛ける存在ともいえます。必要となるのは農家で、僕は地域を盛り上げていく人になりたいと思っています。リンク

地域に根ざして、農をきっかけとして地域を盛り上げていく、新しい動きが今始まっています

投稿者 megu3 : 2012年08月17日 List   

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