【共認社会の新しい農法とは?】(2)生命とはどういう存在なのか? |
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2010年03月18日
農業・農村の「6次産業化による地域活性化を目指して」 ~船方農場グループ~
みなさんこんにちは!sugi70です。
「成功事例紹介シリーズ」もまだまだ続きます
そんな今回は、山口県で大規模農業から、自社の農場、生産物を生かした農業体験、加工販売など、幅広く事業を手がけて成功している、「船方農場グループ」をご紹介します
船方農場がある、山口県阿東町は、人口7000人程の小さな町ですが、彼らが経営する、船方農場には、地域内外から、年間8万人ものお客さんが訪れるそうです。
25haもの広大な敷地の中ですが、入場料金は無料
気軽に農場に入って、生産の現場を見たり、そこで遊ぶことができ、ウインナーをつくったり、バーベキューや乳搾りなどの体験ができること、農場の新鮮な農産物を購入できることが大きな魅力のようです。
さらに、これらの農場見学、農業体験を通じて、農産物の宅配の顧客は5500人にまで増えたそうです。
そして、現在ではグループ全体で12億の年商を誇り、6次産業化(組織内で、生産・加工・サービス・販売を一貫して行う)を実現している企業ですが、昭和44年の設立当初は5名程で酪農を営んでいた小さなものだったようです。
そんな彼らが、一体どのようにして、現在の成功を収めることができたのでしょうか、順を追って紹介していきたいと思います。
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1.船方グループの概要
●大規模農業化と、6次産業化の実現
船方農場グループは、(有)船方総合農場、(株)グリーンヒル・アトー、(株)みるくたうん、みどりの風協同組合の4法人で構成されています。
(有)船方総合農場は、主に畜産や水稲などの生産を担っており、
(株)グリーンヒル・アトーは都市農村交流、農業体験などを、
(株)みるくたうんは、自社の農産物の加工・販売を手掛けています。
そして、それらを統合する役割として、みどりの風協同組合が存在しているようです。
それぞれの産業ごとに組織化されていることで、お互いに競争意識が芽生えることや、組織間で計画を練っていくことで高付加価値化やコストの削減を狙っているそうです。
これらの組織は、どういう背景で、いつ設立されたものなのでしょうか、船方農場の歴史を見てみましょう。
~船方農場の歴史~
◆昭和44年 船方農場設立
船形グループの代表「坂本多旦さん」は、設立当初から、地域の活性化を目標として、農業を志していた。その中で、主に農地が相続される長男以外の次男・三男など、農業をやりたいが基盤がない若者たちを、どうやって将来の農村の担い手・経営者にすることができるだろうか?と考えていた。
そこで、農家ではなく、「農業生産法人」として農業を組織化することを始め、昭和44年、5人の仲間を集めて、船方農場を設立、シクラメン栽培と酪農を始めることになる。
◆「目標は1000頭」近代農業化・大規模農業を目指して
7頭から始めた酪農は、近代化と大規模化を進め、昭和55年には、最先端の設備と、500頭を抱える大酪農家に成長する。ところが、限られた地域に牛を集めたことで、公害(水質汚濁・家畜臭)が発生し、地域住民からのクレームが殺到してしまう。ここで、船方農場は農業経営の転換を迫られることになる。
◆地域循環型農業・農場の開放へ
昭和59年、大規模化路線を転換し、地域交流として、自社で出た家畜糞を利用して堆肥をつくり、それを地元農家さんに提供することを始める。稲刈りなどの作業受託も行い、作業の対価としては牛の飼料となる稲藁をもらうことでいくらかのコスト削減に繋がった。また、この頃から、農場を一般に開放し、
誰でも気軽に入れる農場にした。
◆「わんぱく農場」の開催
昭和61年に都市部の小学生とその親を対象とした「わんぱく農場」を開催したところ、とても好評だったことから、農業の多面的な価値に可能性を感じる。
◆ 「0円リゾート構想」の構築
「わんぱく農場」での気づきから、都市と農村の交流事業の基本は「生産現場を魅せる」こと、「農業のある風景を守る」ことと考え、環境保全・農業経営の観点からも無駄な投資を避けた交流事業を検討し、「0円リゾート構想」として構築した。これは、農場内に無料で入場できるスペースを作り、お客さんに自由に見てもらえるようにしたもの。
◆ 本格的な交流事業の推進
生産部門とは分離したバーベキュー等の飲食部門、家畜等とのふれあいイベントを企画・実施する体験・学習部門を担う「グリーンヒル・アトー」を昭和62年に設立した。また、チーズ、アイスクリーム、ソーセージ等の加工食品を製造・販売する購買部門を担う「みるくたうん」を平成2年に設立し、現在に至る。
2.成功の要因は?
船形農場は、大規模農業から、地域循環型農業、そして農場の開放、加工・販売へと経営形態を転換させてきましたが、それらは全て自分で変革したのではなく、消費者・地域住民からの期待に応える形で転換していったようです。
まちの消費者が来られると、乳搾りがしたい、昼飯が食いたい、バーベキューが食べたいとなります。これら消費者の求めにすべて答えることは出来ませんし答えるつもりもありません。私たちが自信があり責任もてることからつながっていったわけです。先ずは、(株)グリーンヒルを活用して、バーベキューを提供しました。農場の隣地にある林の中を整備してヒューム管を活用してバーベキューを開始しました。ヒューム管というのは土建屋さんが使うU字溝でそれに炭を入れて鉄器かけて牛肉を焼いていくわけです。これが毎日ではなく「たまに」がいいのです。ここに来たときぐらいはバーベキューでということから一つの商いが起こり始めました。その一つの商いに人気が出始めたらその商いに絡む商いが次々と発生していったのです。サービスに付く牛乳がおいしいから牛乳を飲みたい買いたい。セットの握り飯は、ここの米はうまいから買って帰りたい。当然バーベキューの牛肉も買いたいとなっていったのです。
(株)グリーンヒル・アトーは、交流を分担する会社ですから農場に来られた方だけをお世話します。配達は“(株)みるくたうん”です。この“みるくたうん”は、先にお話ししましたように平成2 年に設立しました。それは消費者の要求に私どもが応えていった結果です。船方農場グループの農業生産活動以外の動きというのは、すべて消費者から希望があり、それに応えて行ったことです。まちから来た青年の農村・農業への固定概念のないアイデアがあったから出来たことであり、農村生まれの農村育ちである私では無理だったと思います。
さらに凄いところは、グリーンヒル・アトー、みるくたうんの立ち上げには、一般の消費者の方々が出資してくれ、実現していることです。
加工場を造りたいが我々には資金がないというと、よく遊びにくる300 人の幼稚園の若いお母さんたちが、私たちもお金を出し株主になるから、一緒に加工会社をつくりましょう、ということになり“(株)みるくたうん”という食品加工会社ができたわけです。
消費者も巻き込んで、協働して新しい事業を立ち上げていったことが、凄いですね!
出資をしてもらえるまで、消費者をファンに出来たのは何でなんでしょうか?
今も昔も、人々の期待を的確に捉え、それにまっすぐに応えていくことが、成功に繋がっているようですね 😀
今後とも楽しみな企業なので、機会があればまた追求していきたいと思います。
今回は以上です、次回もお楽しみに
投稿者 sugi70 : 2010年03月18日 TweetList
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コメント
投稿者 T8 LED Tube Lights : 2014年1月14日 17:32
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あれ、最終確認と購入ボタン押すページで、メール回避の選択できるじゃん。
あれで回避してるから、メールなんか来た事ないよ?