農を身近に★あぐり通信vol.8:『カエルの合唱』が消える日 |
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2013年08月20日
【コラム】勝てる農業に転換するには? まずは成功している事例に謙虚に学ぶこと
みなさん、こんにちは。
昨年8月に行われたなんでや劇場http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=267661では、「業態革命」の話が提起されました。
成功している農業経営の事例を取り上げ、そこから成功事例を抽出→構造化していく中で、農の経営のポイントが明らかになりました。
農の経営は、「販路の開拓(消費者の組織化)」、「農家の組織化」、「技術開発」の3点セットの構造が基本であり、これまでのつくるだけの農業から、直接顧客と繋がる農業へと、大きな転換が求められています。
さらに、成功している経営者のほとんどは、非農家であり、全て他業種から農業に参入し、それが成功の原動力になっています。つまり、原動力は農村にあるのではなく外部にあり、外部で得た情報や発想で成功に導いています。
社会的に大きな期待が高まっている農業も、市場の中で勝っていける(黒字経営)農へと転換していくことが求められています。
では、勝っていける農へと転換するにはどうすればよいのでしょうか?
なんでや劇場の内容で、注目のポイントを以下、引用します。
8/12なんでや劇場1 農と塾における業態革命~農の経営は、販路の開拓、農家の組織化、技術開発の3点セットの構造が基本
そこで、さらにどちらが中心ポイントなのかを見抜いていく。その点では、なんでや劇場でも経済危機の問題や分析を過去10回くらい扱ってきている。そこでは経済原論等々にも遡ってきた。つまり、『需要=供給』という等式においてどちらが重要かは既に扱っている。要するに、供給が重要であるというのが答えである。
つまり、何をするにしても、農については、供給源である農家をどう組織化するか、農家の組織化をどう実現するかが一番の核となっている。このことを踏まえた上で、改めて消費者をどう組織化するかという手順で考えていくことが不可欠となる。
要するに、
まずは販路の開拓、言い換えれば消費者の組織化。
それを実現するためには、農家をどう組織化するかにかかっている。
そして最後に、消費者や農家をうまく組織するためにも、結局は差別化商品、技術開発が不可欠になってくる。
以上から、販路の開拓、農家の組織化、技術開発の3点セットの構造が基本となっている。
8/12なんでや劇場2 農と塾における業態革命~成功している農家は全て外部参入組である
◆先ほどの5つの事例から導かれるもう1つ重要なポイント
先程の5つの事例から、注目すべきもう1つの重要な視点は、ほとんどの事例が異農家であるということ。全て他業種から農業に参入してきている。そして、それが成功の原動力になっている。要するに、原動力は農村にあるのではなく外部にあり、外部で得た情報や発想で成功に導いている。
◆外部参入の農家だけが成功しているのは、なぜか。
弥生、平安、江戸から現在まで、農民は、つくることしか考えてこなかったのではないか。
それに対して外部参入組は、市場のノウハウを導入してきている。
まずは消費者を直接組織化、要するに販路を握らない限り、生きていけないこと。
さらに農家を組織化できなければ、勝ち抜いていけないこと。
最終的に勝つためには技術開発が不可欠であること。
といったことに気付いているのも、外部参入組の人間である。
要するに、農業はつくるだけではどうしようもなく、販売と組織化を実現しない限り、もはや突破できない。そして、そういう発想を持って外部から参入してきた、ある一群の企業だけが成功を収めている。
これは、農の業態から見れば、全く異質である。つまり、農においても物的生産から類的生産へと業態革命が不可欠な段階に来ていることを表している。もはや従来のつくるだけでは絶対に成立しない時代を迎えている。
この認識転換ができていない限り、農の世界で勝てるはずもない。農の経営において求められるのは、物的生産から類的生産への頭の切り替えである。
近年農業の期待の高まりを受けて、黒字経営を達成している農業法人・企業が、徐々に増えてきています。
なんでや劇場の中で、抽出された、農の経営の3点セットである、「農家の組織化」、「消費者の組織化」、「技術開発」の認識も、成功事例を追及するなかで、見出されたものです。
従って、今後、現在市場の中で、勝てていない農業法人・農家が、今後勝っていける農へと転換するためには、まずは、成功事例から謙虚に学ぶことだと思われます。
見るべきポイントとしては、以下です。
■成功している経営者の意識
■3点セット「農家の組織化」、「消費者の組織化」、「技術開発」を、どのように実現したか?
まずは、ポイントを押さえ、徹底的に事例を調査・分析していくことが求められています。
今後、当ブログでも、成功事例を調査し、実現のポイントを抑えていき、役に立つ認識を発信していきたいと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。次回の記事もお楽しみに!
投稿者 sugi70 : 2013年08月20日 TweetList
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