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2012年06月23日

【コラム】微生物の力で完全循環型農法の実現~柳田ファーム~

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画像はこちらからお借りしました
みなさんこんにちは 😀
今回は新しい農のかたちのヒントとなる、「柳田ファーム」をご紹介します。
柳田ファームさんは、高嶋博士の提唱している「複合発酵技術」を応用し、豚の糞尿を浄化した水・土壌を活用し、養豚業や野菜の栽培を完全循環型農法で行っています。
複合発酵技術の興味深いところは、科学を使って微生物の力を最大限に活かした技術であるところ。
先日にはこの技術を使って、山林での放射能汚染土壌の浄化実験にも成功したそうです!
驚きですね!気になりますね!
それでは気になる複合発酵技術、そして柳田ファームについて見ていきましょう!
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ありがとうございます
●複合発酵技術って何?
本来、嫌気性(=酸素を必要としない)微生物と好気性(=酸素を欲する)微生物は共存出来ないとされてきましたが、それを可能にし更に活性化させることで微生物存在密度を何万倍にも高めた状態を作り出す技術のことを言います。
物質の分解も発酵も腐敗も、全ては微生物の働きによるものである為、この技術を用いると微生物の存在密度が高い分通常よりも微生物の働きに大きな期待ができます。
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3つの画像はこちらよりお借りしました。
●柳田ファームってどんなところ?
以下は『企業訪問シリーズ~蘇生回帰の科学を実践する、柳田ファーム~
より引用します。

元々は音響メーカーに務める技術者だったが、20代の頃に消化器系の病気を患った。しかし、病院に通っても良くなるどころか、悪化して行くばかり。これはおかしい、と思い追求を始めたのが事の始まりなのだそうです。
 
そもそもの生命原理に立ち返って追求して行く中で、高嶋開発工学総合研究所の研究に出会ったそうです。高嶋博士の研究している、微生物の複合発酵の仕組みを知り、実践する為にファームを立ち上げたのだそうです。 
そこで実際に高嶋博士の協力を仰ぎながら、複合発酵を利用した循環水プラントを作成。豚の糞尿浄化に成功し、その過程で浄化した水で、今は農作物の自然栽培にも取り組んでおられます。手作り感満載のプラントを実際に見せて頂き、そのワイルドさに驚きましたが、堆肥も土壌も、実際にそこで精製した水を撒くだけで、微生物が活発化して、農薬も堆肥も無しで作物が豊かに育つ土壌が、数ヶ月で実現したそうです
 
リンゴの木村さんが10年掛かった土作りも、この水を使えば数ヶ月。そして、高嶋科学で商品化されている製品はコストも高くて普及しづらい状況を見兼ねて、数年前から民衆運動として、この奇跡の水の普及活動に取り組んできたそうです。
 
但し、普及活動の過程ではやはり多くの邪魔も入り、文句を付けてくる輩も多かった。しかし、文句を言うだけの人間は、実際に見に来いと言っても来た試しが無いのだとか。逆に、それくらい確信を持って取り組んできた活動なので、海外からも見学に来られる事もあり、見に来られた方は実際に複合発酵プラントを活用してくれている。打合せ途中にも、プラントユーザーの方から電話が入り、試験場で水の成分を調べたら重金属がゼロになった、との報告が入って来ました。
さて、到着早々に深いお話をたっぷりお聞かせ頂いた後に、いよいよファーム全体を案内して頂きました。
 
まずは、自然栽培の野菜達。
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ムクムクと育っている野菜たちですが、最初はEMBC水で作った堆肥(ぼかし)を入れていたが、数ヶ月で土壌がふかふかになり、今は堆肥も肥料も一切使っていないそうです。この農場も数年前までは養豚小屋だったのですが、複合発酵の素晴らしさを広めるための一貫として、農場に転換したそうです。常に実践、実証、そしてより多くの人に事実を知ってもらいたい、という気持ちが、野菜たちにも伝わっているような感覚になりました。
 
また、EMBC水で微生物を活性化させた堆肥がこちら。
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サラサラの土質で、無臭。こちらは、自然栽培の準備段階に使うと効果的で、周辺の農家さんが買われていくそうです。もちろん、宅配も可能。バイオ堆肥が欲しい方は、こちらからどうぞ。
 
次に、こちらが、奇跡の水プラントです。
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豚の糞尿を、微生物の複合発酵によって段階的に浄化していくプラント。ばっ気装置と微生物の力だけで、無味・無臭の水に還元してしまうのだそうです。このアワアワの水槽は、豚の糞尿がそのまま入ってくる第一処理槽ですが、全く臭いませんでした。
 
ここでの最終処理を経た水は黄色いのですが、これは酵素がたっぷり含まれているからだとか。
おみやげに、このプラントで作られたEMBC水を頂きました。後日、この水のお風呂に入ってみたいと想います。
代科学の領域からは、トンデモ扱いを受け、実際に多くの批判にも晒されている実情があるそうですが、柳田さんは自らの身体を張って、信念に基づき自然の摂理を追求されてきた方だと感じました。人も自然の一部であり、この世界はあらゆる生物の共存によってのみ、成立している。人間だけが自然に改良を加え、地球環境を汚し続けてきた事実をしっかりと省みて、改めて微生物達の活躍に感謝し、またその力を借りて調和の取れた環境を取り戻そうとする取組みに、多くの共感を抱きます
 
近代科学の絶対視というパラダイムこそが、原発災害を生み、社会閉塞の元凶となっている事に気付き始めている人は増えている。この弊害を乗り越えようとしている人達の存在が、有機的に繋がり、そして広がり始めているのではないか、と感じています。 
『科学はどこで道を誤ったのか?』(11)~“観念の絶対視”が近代科学技術の根本問題~
 
魔術から近代科学11 キリスト教→近代科学の時空認識および終末論的熱力学の陥穽
生命科学について

●柳田ファームの今後
複合発酵技術普及の為に立ち上げた「環境維新の会」は、数名の農家が集まり、現在会長職も引き継いだ段階。ただ、全体に広がるまでにはまだまだ。
 
そこで、現在考えられているのが、家庭での自動循環システム(複合発酵 あ・うんユニット)の展開。トイレの汚水を複合発酵で浄化し、その水を家庭菜園の水として使いまわしていくシステムを、自動処理で行うという構想です。プラント自体は10万円もあれば自作可能だが、現在は自家工作の出来る人が殆ど居ない為、実質管理の難しさもある。なので、自動循環の可能な仕組みとしてしまえば、もっと普及するのではないかと考えている。
 
このシステムが普及する事によって、従来環境を汚すものとして扱われてきた汚水を、微生物の力を借りる事で宝の水に生き返らせる事が出来る。家庭や様々な職場等で導入が進めば、河川~海まで含めた浄化循環は絶対に可能で、地球を生き返らせる事が出来る、というのが目下の目標だそうです。

近代農法(土壌殺菌・大量の化学肥料・大量の農薬)のように科学によって自然を支配するのではなく、人類もまた自然の一部であるという認識の下に自然の力を最大限に活かそうとするこの試みは、私たちに大きな可能性を感じさせてくれます。
私たちが目指す、新しい農のかたちの大きなヒントになりそうですね。

投稿者 tibatosi : 2012年06月23日 List   

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