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2011年09月28日
農が育む新しい教育シリーズ1.~プロローグ~
『新しい農のかたち』を実現するために ~ 3つの切り口 ~
で提起した切り口の一つとして、今回から「農が育む新しい教育シリーズ」をスタートします。
原発事故を契機に、学者・官僚・東電・マスコミは信じられない無能さを曝け出しています。
その姿を見れば、子供達にとって「大学へ行く意味があるのか?」という疑問が顕在化し、子供達自身の学ぶ意欲を削ぎかねない状況になっています。
とりわけ小中学生を中心とした子どもの勉強離れは、これまで成績が優秀だった層にまで広がっているとも言われています。つまり、この原発問題に伴う勉強離れは、これからの「教育をどうする」という課題として捉え直すべき大きな問題です。
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◇生徒も先生も無能化する教育の現状
最も深刻なのは中学受験で、現在の難関中学は、小2~3年生の頃から勉強漬けの生活を送らなければ合格できなくなってしまっている。
その結果、エリート意識ばかり強く、そのくせ勉強しか出来ない無能な子供たちが大量生産されてゆく。旧勢力の無能化は、既にこの年代から始まっている。
以上「潮流予測3 企業の共同体化と統合機関の交代担当制」より引用
子供の人格形成は、小中学生時からの遊びやクラブ・学校行事を通じた仲間関係が一番大事だと言われます。その大事な時期に詰込み教育をせざるを得ない状況は、如何に深刻な弊害を生み出しているかは、前述のエリート達の無能さを見れば明らかです。
また、学級崩壊や精神疾患の先生(リンク)が増えているなど、先生の能力低下も深刻です。
◇市場拡大に伴い、生殖と生産課題が分断されたことが根本原因
これらの問題を生み出す社会背景に、戦後、市場拡大を担う消費の主役として期待された若者たちによる農村的規範への反発による農村から都市への人口移動と、都市での核家族化があります。
この都市化により生殖と生産という二大課題が分断され、生産活動を失った家庭は、父親の存在は薄く、子供から見れば母親が絶対的支配者となります。そのような密室家庭では、子供は母親の自分第一の自我によって洗脳されてしまうわけですから、まともな子が育つはずはありません。
まだしも、「豊かさ実現」という社会と個人の目標が一致していた’70頃までは、私権(お金や身分)獲得のために学校で先生が教える勉強も意味がありました。ところが、豊かさが実現すると、序列規範(目上の人や先生の言うことに従うという規範)は一気に衰退し、教育現場における先生の権威はなくなります。さらに、学校に無理難題を押し付ける自己中な親が増え、学校はますます教育機能を失っていくことになります。
◇突破口は農漁村に全寮制の学校をつくること
もともと子供たちの健全な心を育むには、自然に触れる作業が最も適している。従って、農漁業を手伝いながら学ぶ体制を作ればいい。そのためには、農漁村に全寮制の幼・小・中・高校を作り、5才以上の子どもを密室家庭から引き離す必要がある。
以上「潮流予測4 農(漁)村共同体の建設」より引用
農は近代以降、市場原理に乗って発展してきた工業や各種サービス業とは違い、集団にとって切っても切り離せない食糧生産を担う事業であり、かつ、その営み自体が教えてくれる自然の摂理や、共同作業を通じて得られる本源的な充足は、現在失われた教育機能の再生には不可欠ではないかと思います。
そこで、本シリーズは「農の持つ教育機能」に焦点を当て、既に実践している事例を探り、今後の農漁村での学校づくりの参考になればと考えています。
事例を紹介するに当たり、次のような視点でまとめていきたいと思います。
①仲間との充足度
②親の囲い込みからの脱却度
③生産圧力と社会的役割意識の形成度
また、既存の学校機能に代わり新しい学校の建設を実現するためには、一定、民間の資金と経営母体が必要となります。さらに、生徒の募集や、受け入れる地域の評価なども重要なしてんとなることから、以下のような観点でも整理したいと思います。
④経営的には成り立つのか
⑤生徒募集の方法
⑥地域密着度と評価
以上、次回以降おたのしみに
投稿者 テスト : 2011年09月28日 TweetList
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