2022年9月17日
2022年09月17日
【これからの林業を考える】シリーズ2~世界の林業・木材流通は、中国が握っている。~
前回の投稿では、日本国内の林業の現状について押さえました。戦後以降、日本の近代化・工業化によって、林業は急激に衰退しています。そして、海外と比較しても品質や価格競争力で負けている実態を明らかにしてきました。
今回の投稿では、世界へと視野を広げ、林業・木材流通の現状について追求していきたいと思います。
画像は、こちらからお借りしました。
投稿者 hasi-hir : 2022年09月17日 Tweet
2022年09月17日
「腸が作る健康の秘訣」第2回 土と全く同じ仕組みが、腸の中で作られている
前回は、微生物がいなければ土は作られず、植物は生きられないことを紹介しました。土の表面(表土)には、たった1gの中に100億から1000億個、6000~5万種ほどの微生物が暮らしているそうです。微生物たちは、動物や植物の死骸を分解・発酵させることで、植物が吸収可能な栄養分を作っており、植物が元気なのは微生物たちのお陰なのです。
実は、土と同じシステムが人の腸にも作られています。今回は、人の腸の中がどうなっているのかを、『腸と森の「土」を育てる』(著:桐村里紗)から引用します。
リンクよりお借りしました。
人は森であり、腹に土を内包しています。多様な微生物が食物を発酵させて作り出した栄養豊富な土です。
腸は、その土に根を下ろし、血管という葉脈を使って栄養を運搬し、青々とした細胞という葉を茂らせます。
世界のありとあらゆるシステムは、注意深く観察すると、全く同じ構造をしています。人にとって文字通り「土壌」となる腸内環境は、森における土中環境と完璧な相似形です。多様な生物が織りなす森のシステムは、人と腸内細胞が作る「超生命体システム」に再現されます。
森と全く同じことが人の消化管でも行われています。口から腸までの消化管と常在細菌は、共同作業によって食物を分解・発酵し、腸内に栄養豊富な土を作ります。腸は、その土に根を下ろし、栄養を吸収し、血管を通じて細胞を養います。つまり血管が、植物でいうところの葉脈。人体の細胞が、葉にあたります。細胞を健康にしようと思うならば、腸の土壌改良が不可欠です。
植物を育てておられる方ならよくお分かりかと思いますが、植物が元気にすくすく育つには、「土と根」が何よりも大切です。
土の状態が悪化して腐敗菌が増えると、根腐れが起きて、その植物は枯れてしまいます。農業においても「土が命」とされ、土の状態によって農作物の良い愛が変わります。同様び、人にとっても、細胞を元気にいたいと思うならば、土が命です。
腸内環境が悪化することは、つまり、土の中で腐敗菌が増えることを意味します。それによって、根腐れ状態になると、血液環境も悪化い、細胞が劣化し、身体は枯れてしまいます。
腸内細菌のバランスを改良し、フカフカに発酵した腐葉土を作ることが、ヘルスケアにおいて根源的に大切なこと。だからこそ、腸内環境が大切なのです。消化管と腸内細菌の連携を見てみましょう。口から放り込まれた食べ物は、言うなれば、動植物の死骸です。しかし、そのままでは人間に吸収できる栄養になりません。これを分解し、発酵さっせ、吸収しやすい栄養と取り出さなければならないわけです。
まず、食べ物は、歯の租借によって粉々になり、唾液や胃液、腸液などの消化液に含まれる消化酵素で分解されますが、この働きは、大きな有機物である落ち葉や動物の糞や死骸を分解するミミズなど土壌動物のような役割です。咀嚼と消化は、栄養を取り出すための重要な第一プロセスです。
咀嚼が十分にできなくなったり、胃液機能が弱ってしまうことは、「万病の元」と言われますね。これは、健康な腸内の土が作れなくなるためです。
人の栄養吸収は、主に小腸までに行われ、消化・吸収されなかった分を大腸の腸内細菌に回します。腸内細菌の主な生息場所は、小腸を通り越した大腸で、小腸の1万倍ほどの高密度で生息しています。そうして分解されたものが腸内に運ばれると、今度は腸内細菌が発酵させ、その結果としてビタミンやミネラル、アミノ酸、有機酸などの栄養豊富な、腐植土ができあがります。そのままでは吸収しづらいミネラルはその典型で、腸内環境が悪い人は、吸収不良によってミネラル不足になってしまいます。
ですから、土壌改良を怠っているなら、サプリメントもお金の無駄となります。ヘルスケアにおいてば、まず土壌改良が先!なのです。そもそも、腸内に暮らす共生菌の由来は、私たちの祖先が土壌から取り込んだ細菌なので、土作りが得意なのです。そして要するに、こうして作られるのが、便です。でも、生きた土を考えると、便も尊いと感じますね。
全生物の中で「うんちは汚い!」と考えているのは、人だけです、動物の糞、昆虫の糞、微生物の糞が回り回って土を豊にし、生態系を回しているのですから、何ともありがたい話です。
いかがですか?土と腸内は、全く同じと言ってよい程似ていますよね。
土の微生物を取り込むことによって腸内の土壌改良がなされるので、化学肥料や農薬を使っていない有機野菜であれば、土がついたものを丸ごと食べるのが一番健康によいのですが、現代人は土を汚いものとして何でもきれいに洗ってから食べています。これでは、せっかく野菜についている微生物がいなくなってしまい、もったいないですね。
ちなみに、赤ちゃんは何でも口に入れて舐めまわしますが、これは微生物を取り込むことによって、その土地に合った腸内細菌を形成するのに役立っているそうです。「バッチい!」と注意するのは、自然の摂理に反する余計なお節介のようです(笑)
次回は、腸内細菌の種類やその働きを詳しく紹介する予定です。お楽しみに。
投稿者 matusige : 2022年09月17日 Tweet