2011年2月17日

2011年02月17日

「農」再生の実現基盤ってなに? Indexと概要(2)

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5章-1 農をめぐる新しい試みの成功事例 ~農の共認域を広げる市民農園~
・2005年特定農地貸付法:誰でも市民農園を自由に開設できるようになる。
〔市民農園急増における意識背景〕
・農地所有者側の意識:納税対策。市街化調整区域での農地利用希望。
・市民農園利用者の意識:自分で土や自然に親しんで、作物を作って、食べたい。
〔市民農園性向のカギ〕
・運営側に、農作業に関する指導人材がいる。
・施設利用に関する利用者同士による協議の場がある。
・農園を盛り上げるイベントが定期的に開催される。
・農園の社会的な評価を高める活動がある。
・農から共認域を広げる手段としての市民農園には可能性あり。
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5章-2 農をめぐる新しい試みの成功事例 ~共同体そのものを地域資源を活用し、再生してゆく集団(無茶々園)~
〔主催者:片山氏の想い〕 
・技術革新(農薬・除草剤・化学肥料・遺伝子操作作物、)が進み多様な作物が登場してきたが、人類の存亡レベルでの、「食べても大丈夫か」という疑惑が浮上してきた。
・環境保全型農業が叫ばれるようになり、篤農家、学者、技術者の研究によって、色々な分野の人々がチームワークを組み、環境保全型農業に取り組めば、化学農法に対抗できる大規模有機農業も可能と考える。
・本来、農地とは、農家にとって先祖代々の生活を支える基盤であった。
・若者は農地を捨て都会に出て行き、国が造成した農地も高齢化の波の中で放置されている。
 →資本力に乏しい一般の農家も10ha程度の大規模農地なら十分に取得可能になった。
・新農基法の制定による企業資本の農業分野への流入は、農地価値を高騰させるだろう。
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・日本の農業は、①企業経営と②協同組合経営とが混合していき、農業には工業的に生産できない限り規模限界があるので、農業企業(組合)では中小企業が乱立するものとなると予想する。
・過去、家族みながそれぞれの仕事・役割を担っていた時代は、それ自体が、人生や社会を学び、生きる喜びと奉仕の場である協同労働を包摂していた。私たちは、それを集団家族経営の場で協同労働を進化させていきたい。
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・新しい農村社会の再生プランとは、営利活動を越えたかつての運命共同体を、21世紀に進化させた様々な組織、非営利・協同の地域社会協同組合なのではないか。
・経済構造、生産現場がいかに変化しようとも遠い先祖から培ってきた文化を守り、受け継ぎ、味わい、永遠に残したい。この、故郷の再生は無茶々園の究極の目的である。
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・故郷基盤とは、
 緑の地球の再生と人々の心の再生、生きとし生きる者たち全ての共生という観点に立ち、小学校の低学年までは父親の背中を見、母親の深い愛に包まれて育てることの出来る環境。小学校高学年になると子供は皆の宝という観点に立ち、共同生活を始め、老人たちとの共生も含め、皆で生きるという生き方を学ぶ。学問も出来る限りやらせ、経済活動に疲れたときには元気になるまで古里で休養し、また戦いに出る。年寄りには生きがいの仕事をやってもらい、在宅介護でひとりも寝たきりにしない、させない。
それが瞼の無茶々園である。
(無茶々園・片山元治氏の放言集「わしらの農業」より引用・要約) 
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投稿者 staff : 2011年02月17日