2005年2月14日

2005年02月14日

農村の自殺者が増えているのは、なんで?

2月12日の日本農業新聞の掲載記事より。
厚生労働省が11日までにまとめた統計によると、2003年の自殺者は過去最多の3万2109人。
人口10万人当たりの死亡率を地域別に見ると、全国平均が25.5人なのに対し、
北東北は40人前後となるなど、農村部で高い傾向をうかがわせている。
特に秋田県は8年連続で、全国1位となった。
職業別では、農家の割合が高い。サービス業の19.8人と比べると、農家は63.6人と3倍以上だ。
(引用終わり)
全国的に見ても、中高年の自殺者が増加しています。
これらの問題の背景には、中高年の役割欠損があると思います。
定年を迎え会社を退職し、家庭にいても何もすることがない。
家族からは邪魔者扱いされ、居場所をなくし、生きる活力も亡くしてしまう。
まさに“孤独死”というイメージが付きまといます。
そう考えると、農村の自殺者が多いというのは少し意外でした。
農業というのは、年をとっても携わることが出来る仕事だし、
現に私たちの村では、畑で仕事をしながら倒れて亡くなった方もいらっしゃいます。
すると、北東北=米どころ&豪雪地帯の特殊性なのかもしれませんね。
東北地方は稲作が中心で、近年は機械化が進み、そのため老人の役割が
どんどん無くなっているのではないでしょうか。
また冬はどうしても家に閉じこもりがちになります。
核家族化した現代、同居する家族との関係が問題になってきます。
るいネットで武田瑞紀さんが仰っているように、
世代間の「心の交流」に問題がありそうですね。(参照)
役割を失い、家族とも分かり合えない…。
同居はしているけど、孤独感は都会の老人と同じなのかも。
人類は共認動物。共認充足こそが命綱。
共認充足を得られないことは、何よりも苦しいものなのですね。
あらためてその大切さを感じるとともに、みんなに伝えていかなければと思います。
自殺などの無い、“新しい社会”を実現したい。心からそう思います。
小松

投稿者 komayu : 2005年02月14日