【共認時代の農業~先駆的事例紹介】最後に改めて考える「食の大切さ」 |
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2010年10月16日
シリーズ口蹄疫問題の本質に迫る! 第2回 家畜の歴史
皆さん、こんにちは
お久しぶりのせきやです。
口蹄疫問題の第二回目です。前回の話から、口蹄疫は100年以上前から確認されていたようですね。しかし、爆発的な拡大をするようになったのは、最近の事のように思います。まだあくまで仮説ですが、近代以降の工業的な飼育方法に問題があると思っています。
そこで今回は、牛の飼育の歴史を探ることで、口蹄疫はいつごろから問題になってきたのかを探りたいと思います。
○家畜の歴史
牛は約8000年前、西アジアで家畜化された。牛の原種オーロックスはユーラシアと北アフリカに分布していたが既に絶滅してしまった。現在見られる牛の祖先は、ヨーロッパのこぶのないボスタウラスと、アジアのこぶのあるボスインディカスの二系統である。初期は肉用や運搬・耕作用として用いられた。牛は力が強く持続性が高いので、ユーラシア各地で牛に引かせて農地を耕す犂の利用が見られる。
<写真:ラスコーの洞窟壁画 旧石器時代後期ヨーロッパに生息した野生のボスタウラス>
<写真:インダス文明の印章 こぶのあるボスインディカス(インカ文明では牛は財産の象徴として重用されていた>
■コラム:日本での始まり(役用牛)
日本に牛が伝えられたのは弥生時代、稲作伝来と同じ時期である。大陸からの移住者が稲作と共に田を耕作する牛を日本に持ちこんだ。弥生時代の遺跡から牛の骨が発見されている。中世から近世にかけて役用牛の利用がすすみ、日本での品種改良が進められ、淡路牛、丹波牛、但馬牛、出雲牛、越前牛などの産地ができた。
(畜産技術発達史より引用させていただきました。)
牛と人間の関わりは、なんと紀元前8000年前から続いているのですね
狩りをして生きていた狩猟の時代を経て、農耕と牧畜が発展してきました。そのころから家畜化がすすんできたようです。
家畜として用いられてきた牛の種類が大きく変わってきているのも驚きです。
○家畜の用途
家畜化された牛は、昔は食肉よりも、運搬・耕作用として用いられる方に重きが置かれていたようです。 食肉が普及したのは、わりと最近のようです。
参考に、牛肉食の歴史について記述しているサイトがあるので、引用します。
「牛肉の歴史」より
◆欧米の牛肉食◆
さて、牛肉食と言えば欧米のイメージが浮かんできますが、一般庶民の間で牛肉食の習慣が定着したのは、実はけっこう最近のことで、それまでは「肉」と言えば豚肉や羊肉、鶏肉などを指していました。
それ以前も、決して食べられてこなかったわけではないのですが、機械のない時代、人の何倍もの力を持つ牛の存在は貴重でした。ですから、食べられるのはもっぱら老いた牛や怪我した牛など、働けなくなったものに限られ、元気な牛を食べるのは、飢饉などの、かなり切迫した状況に限られていたようです。
その一方で、労働力を牛以外(=人間など)に求めることのできた富裕層や権力者、市民の間では、牛を食用として育て、屠り、食べるといったことが、かなり早い段階から普通に行われていました。牡牛を去勢し、肉質を柔らかくして食べるといったことも、比較的頻繁に行われていたようです。
一般庶民の間に牛肉食が入り込むには、文明が発達し、牛が主要な労働力の座を滑り落ちる産業革命(18世紀ごろ)の辺りを待たなければなりません。
(たまねぎ地獄より引用させていただきました。)
だいぶ最近の例になりますが、日本の農村での牛の飼育の仕方を記述しているブログがあったので、引用します。
「子供時代(昭和40年代)の犬や家畜の暮らし 家の中で牛を飼う」より
>住まいは茅葺の百姓屋で、玄関から入ると、広い土間があり入ってすぐ左側に牛がいます。牛が家のなかにいたのです。
(中略)
>なぜ家のなかに牛がいるかというと、農機具が発達するまで、農耕馬を使っていました。仕事を手伝う馬は家族と同じで家の中に馬小屋がありました。耕運機ができてからは、馬を飼わなくなり その空いた場所で、肉牛を飼育したのです。
(howithmal blogより引用させていただきました。)
昔は主に、家畜である牛を農耕や移動・運搬で使用して、それ以外は休ませるというという方式で飼育がされていたのだと推測できます。
牛を労働力として使用しなくなってきたところから、牛を取り巻く環境が大きく変わってきた ように思います。
○狂牛病との連関
狂牛病がいつから問題になってきたのかを記述するブログがあったので引用します。
「仕組まれた狂牛病・とんでもない歴史」より
狂牛病の話には三本の道筋があり、最終的に1985年4月にたどり着く。その年こそ英国の牧場で最初に狂牛病が観測された年なのだ。
一本目の道筋は1755年1月15日に始まった。
この日、羊牧場の人たちは英国会議に出席し、畜産業から仕入れて販売する人に厳しい制限をするように請願した。理由は”くる病”と名づけられた奇妙な病気が広がり、死を免れないという緊急事態のためである。
この病気は現在”スクレイピー”と名づけられている。
(風の通る道・・・より引用させていただきました)
狂牛病もまた、結構昔からある病気のようです(上の例は羊ですけど)。
また、羊は牛より食肉の歴史があるようです。
以上の事から、まだ推論に過ぎませんが、農耕・移動・運搬としての用途から、食肉としての用途へ移行した辺りから問題がありそうに思います。
今回はここまでです。今度は、食肉を主とした飼育方法について追求して、食肉と口蹄疫との関連について調べたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
投稿者 keitaro : 2010年10月16日 TweetList
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コメント
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