2010年4月27日
2010年04月27日
【共認社会の新しい農法とは?】(9)有機肥料と不耕起で作る豊かな農地①~豊かな土の条件~
自然界では人が何も手を加えていないのに植物が育つのはなぜ?
今回は自然界の土の仕組みをヒントに豊かな土について考えます
1.土の成り立ち
◇層の違い
生物の生息域と水の状態に着目すると土は
①生物の生息できるところ―表土(懸垂水帯)
②生物が生息できないところ―毛管水帯
③地下水の満ちているところ
の3層に分類することが出来ます。
■土壌水(「水文学概論」より)
詳しくはこちら
生物の生息できる表土層では土中に酸素が供給される為、土中には植物・微生物・菌類(カビなど)・小動物(ミミズ・オケラなど)などたくさんの生物がいます。
この表土の土は、団粒構造になっており、土の粒子の間に隙間が出来ている為、やわらかく、酸素を取り込むことが出来るのです。
また、これらの生物はこの団粒を繋げて毛管・細管・太管と呼ばれる管を作り、その下の毛管水帯に繋がっています。
表土の下には毛管水帯と呼ばれる層があります。この層では、毛管に水分が満たされ、保持されており、表土と地下水域を繋げる役割を果たしています。しかし、この層には、水分が多く、酸素供給もなされない為、一部の嫌気性の微生物・細菌を除いて、生物は生きていけない層です。
◇豊かな土の条件
①団粒構造の土
農地の土は団粒構造がよいとされています。
団粒とは、土の微粒子が腐植質の糊で固められた大きさ1ミリ程度の粗い砂や粘土の粒子のことです。
ここで糊の役目を果たす腐植質とは、動植物や微生物の死骸で作られた水に溶けない有機物のことで、養分として利用される水溶性の腐植質とは性質が少し異なります。この団粒構造の土はやわらかく、酸素を取り込むことが出来るので、土中の生物が生きていくことができるのです。
しかし、これだけでは豊かな土にはなりません
続きに進む前に、応援クリック お願いします
投稿者 akika : 2010年04月27日 Tweet