| メイン |

2022年03月25日

『稼ぐ農』シリーズ2~現場の緻密な追求と評価こそ「稼ぐ農」の基盤になる~

『稼ぐ農シリーズ』第2回目は、初回でも紹介した「サラダボウル」についてより具体的に見ていこうと思います。

サラダボウルの創立者である田中氏はもともと金融業のサラリーマンだったそうです。いろんな企業を見てきた方だからこそ農業をビジネスとして成り立たせる様々な追求をされてきました。

サラダボウルは「農業の新しいカタチを創る」ことを目指して2004年に創業された企業です。農産物の生産から販売、加工や開発、ブランディングまで幅広く農業に携わり、従業員はグループ全体で約500名、年間売上高は11億強(2020年時点)という、優れた成績を誇る企業の1つです。どんな工夫をされているのか、見ていきたいと思います。


画像はこちらからお借りしました。

・徹底した生産管理

創業当時は、道具管理も個人で行っており、ハサミを1つ借りるにもあちこちに電話し聞きまわって半日近く費やすという状況が頻繁にあったそうです。生産から販売まで、農業には膨大な情報が付きもの。生産量を増やすためには、生産現場の状況把握やデータの管理が肝となります。
まず生産部門では、生産農作物ごとに1人のフィールドマネージャーがスタッフやパートをまとめます。マネージャーはスタッフに対して目標設定を行い、1か月半ごとに達成状況の確認を行います。この確認の場が人材育成の場としても機能し、スタッフは各々の課題や成長期待を受けます。
また、現場作業を7000項目以上の工程に分け、マニュアル化。経験の浅いスタッフでもスムーズに作業に入れるよう、作業の「見える化」を徹底しました。更に、スタッフはデバイスを使用し、作業進捗を入力するシステムが構築されています。

こまめな状況共認と作業の見える化が省力化を実現し、過酷とされる農業現場において「週休1日、月一回の連休」の業務体系を実現しています。これによって若い人材も集まる企業として成長を続けています。

販売部門では、大手仲卸業者と連携した各スーパーへの店舗別配送、地元大手スーパーと連携した会員制宅配サービスを主体とし、安定した出荷先を確保している。
最近ではNTTグループと協働した収穫予測システムの構築、自動車部品メーカー協働したとトマトの自動収穫・搬入ロボットの開発など、他企業との連携から更なる生産・流通の省力化に取り組んでいます。

 

・現場主体の取り組み「カイゼン活動」

サラダボウルの取り組みで目を引くのが「カイゼン」という活動です。
これは、生産効率を上げるため、各スタッフが主体で現場での作業や体制の改善ポイントを追求するという取り組み。

>例えば、重い資材を置く棚の高さは軽トラックの荷台とほぼ同じ高さに揃え、さらに棚の表面をスチールもしくは化粧板にすることで、重い資材を持ち上げずとも滑らせることでトラックの荷台に積めるようにした。

からも分かるように、かなり細部にまでこだわり、創意工夫されていることが伺えます。
これを上層部ではなく、現場のスタッフが主体となって考える。マネージャーはその提案の課題を挙げ、またスタッフはブラッシュアップする。
「現場における細やかな追求と評価が組織を高める」という強い意志を感じます。


画像はこちらからお借りしました。

 

以上、サラダボウルの、「こまめな状況共認」「作業の見える化」「現場での緻密な追求と評価」から『稼ぐ農』のヒントを得られたような気がします♪

次回からも、様々な実現体の真似ポイントを探っていきたいと思います。

 

【参考記事】
リンク(サラダボウル公式HP)
リンク
リンク
リンク
リンク

投稿者 ideta : 2022年03月25日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.new-agriculture.com/blog/2022/03/5645.html/trackback

コメントしてください