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2012年03月26日

【ニュース】農業は政府や企業の利益のためのモノじゃない!!

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画像は、「 植物工場・農業ビジネスの情報提供サイト(イノプレックス) 」 さんよりお借りしました。
みなさんこんにちは 😀
今日は農業にまつわる時事ニュースのご紹介します!
<目次>
①アグリビジネス界に「大和ハウス」が参入!?

②官民農業ファンド 企業参入の環境整備を
単なるニュース紹介に留まらないのが、我らが新しい「農」のかたちブログです!
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①アグリビジネス界に大和ハウスが参入
農業は、約8兆円の市場規模がある中で、まだまだ未成熟な市場というのが企業側の思惑にあり、今後もますます企業参加してくる可能性があります
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画像は、「 特別企画: アグリビジネス(農業)に関する調査 」 さんよりお借りしました。
主な企業は

その背景には、後継者不足や耕作放棄地の増加に危機感を抱いた自治体や農協が法人の誘致、設立を支援し、新たなビジネスを求める企業や金融機関,ベンチャーキャピタルの動きも活発化しています。
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画像は、「数字が語るこの市場の深層【アグリビジネス市場】 WizBiz 」さんよりお借りしました。
しかし、農業は天候により収穫量が増減し、採算予測が立ちにくい為、上図のような『アグリビジネス』と呼ばれる植物工場など、新たなビジネスモデル導入で参入する企業が増加しているのが実情です。
そんな中で、日本経済新聞 の3月21日の記事で目を惹く記事がありました。
●大和ハウス、小型植物工場発売へ レストランなど向け

●大和ハウス、小型植物工場発売へ レストランなど向け
大和ハウス工業は21日、駐車場1台分の敷地で設置できる小型の植物工場を4月5日に売り出すと発表した。液体肥料を含んだ水を循環させてレタスなどの葉物野菜を育てる。住宅建設のノウハウを活用し、低コストで建設できるようにしたのが特徴だ。レストランの駐車場に設置するといった需要を開拓、初年度に1000台の販売を目指す。
 植物工場「agri―cube(アグリキューブ)」には23種類の野菜栽培マニュアルを付与、農業経験のない人でも簡単に栽培ができるようにした。リーフレタスの場合、種まきから約40日で収穫が可能。年間1万株の生産ができるという。
 機能によって価格850万円と550万円の2つのタイプを用意した。敷地面積が9.79平方メートルで済むため、レストランの駐車場スペースなどで設置する用途を想定する。電気代や水道代など維持コストは年間で35万円程度を見込む。
 今後、さらに小型化を進め、分譲マンションやコンビニエンスストアなどでも利用できるサイズの植物工場を開発、販売する方針だ。(引用終了)

⇒切り口
植物工場の実態は、太陽光同様に植物に光合成を促がす光源や、消費電力の少ないLEDの発明があるものの植物工場のビジネス化に参入した企業の70%が赤字というのが現状だそうです。
しかし、未成熟の市場と捉えられているがゆえに、企業側は利益だけを求めアグリビジネス界に新規参入してくる企業が後を絶ちません。
本来、大衆の期待である「食の安心・安全」に答えを提示するならば、『ビジネスだけ』で考えるのではなく、種の問題(参照 自殺する種子 ターミネーター・テクノロジー」とモンサント社の種苗支配 )や放射能の対策( 【汚染米・食料危機に備える】(1) 備蓄は必要か? ) 等にもしっかり向き合い、皆で答えを出していく事が重要なのではないかと思います。
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続きまして、毎日新聞の社説 から・・・
●社説:官民農業ファンド 企業参入の環境整備を

農水省は、農林漁業(1次産業)の従事者が加工(2次)や流通・販売(3次)も手がける「6次産業化」を促すため、国と民間の共同出資でファンドを設立する。ファンドは、農家と企業が共同でつくる6次産業化会社に出資するだけでなく、経営支援も手がける。
 お金を出して終わりの「補助金行政」と異なり、政府がリスクと責任を負う仕組み であり、実効性に期待したい。
効果を上げるには、企業の参加を促す環境の整備も併せて進める必要があるだろう。
 日本の農業は、深刻な後継者難と高齢化に悩んでいる。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加を視野に入れれば、抜本的なてこ入れは一段の急務だ。 
 その中で、6次産業化は農家などが民間企業と提携することで企業のノウハウを活用し、農業活性化につなげられるという期待が大きい。(引用終了)

⇒切り口
官民ファンド「農林漁業成長産業化支援機構」は10月をめどに設立予定で、国が300億円、民間が20億円程度を拠出する株式会社として設立し、将来的にはファンドの規模を2000億円程度に拡大する計画だそうだ。
この事業は、出資先の会社が事業に失敗すれば公的資金である出資金は回収不能になるらしい。これでは、不動産投資や金融市場と何ら変わりが無い。 
要は、これまで散々失敗し、国民の税金を 無駄使い してきた国が、再び同じ過ちを引き起こす可能性が高いと言えます。
この背後には、「TPP参加」を表明したい政府の思惑が表に出ないように、6次産業化の推進をしようとする考えが見え隠れします。
現在、このTPP参加の検討に対し、政府の内部文書がリークされ、その内容について要旨が掲載されていました。
TPP参加決定への内部資料の恥ずかしさ 国内の決定すら誤摩化す日本政府に「外交交渉」など出来るとは思えない! より引用させていただきます。

▽11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で交渉参加表明すべき理由
・米国がAPECで政権浮揚につながる大きな成果を表明するのは難しい。日本が参加表明できれば、米国が最も評価するタイミング。これを逃すと米国が歓迎するタイミングがなくなる。
・交渉参加時期を延ばせば、日本は原加盟国になれず、ルールづくりに参加できない。出来上がった協定に参加すると、原加盟国から徹底的な市場開放を要求される。
・11月までに交渉参加を表明できなければ、交渉参加に関心なしとみなされ、重要情報の入手が困難になる。
・韓国が近々TPP交渉に参加する可能性。先に交渉メンバーとなった韓国は日本の参加を認めない可能性すらある。
▽11月に交渉参加を決断できない場合
・マスメディア、経済界はTPP交渉参加を提案。実現できなければ新聞の見出しは「新政権、やはり何も決断できず」という言葉が躍る可能性が極めて大きい。経済界の政権への失望感が高くなる。
・政府の「食と農林漁業の再生実現会議」は事実上、TPP交渉参加を前提としている。見送れば外務、経済産業両省は農業再生に非協力になる。
・EU(欧州連合)から足元を見られ、注文ばかり付けられる。中国にも高いレベルの自由化を要求できず、中韓FTA(自由貿易協定)だけ進む可能性もある。
▽選挙との関係
・衆院解散がなければ13年夏まで国政選挙はない。大きな選挙がないタイミングで参加を表明できれば、交渉に参加しても劇的な影響は発生しない。交渉参加を延期すればするほど選挙が近づき、決断は下しにくくなる。
▽落としどころ
・実際の交渉参加は12年3月以降。「交渉参加すべきでない」との結論に至れば、参加を取り消せば良い。(取り消しは民主)党が提言し、政府は「重く受け止める」とすべきだ。
参加表明の際には「TPP交渉の最大の受益者は農業」としっかり言うべきだ。交渉参加は農業強化策に政府が明確にコミットすることの表明。予算も付けていくことになる。
毎日新聞 2011年10月28日 東京朝刊
この文書は、外務省を始めとする官僚が野田政権に向けて作成した内部文書であると推測しております。(引用終了)

以上より、政府の考えは、日本の『農業』よりも『アメリカの国益を優先』している
05年アメリカ側の年次改革要望書で小泉政権が郵政民営化を実現させた点と同様に、(実は、民主党鳩山政権時代に年次改革要望書を撤廃させたにも関わらず)今年から『日米経済調和対話』と名称が変えられ、野田政権もアメリカの命令を忠実に再現しようとしており、国内世論の反発を抑えるべく「6次産業化」の推進を図っているのではないでしょうか。
※アメリカ内務省からみれば、日本との外交は成功して当たり前であり、日本を従わせなかったら昇進が遅れるという噂があるそうです 😡
ちなみに、経団連の米倉会長(住友化学工業社長)もこのTPP参加を推進しているのですが、住友化学工業は『モンサント』と農薬や遺伝子組換食品で業務提携をしており、TPP参加が認められると日本では義務化されている遺伝子組換食品であるかどうかの表示はしなくて良い 事になり、モンサントの利益拡大に繋がるからと言えます 😡
以上、今回は2点のニュースを扱いましたが、
改めて感じた事は、農業は、政府や企業の利益だけの為にあるモノじゃない という事です。
 
いかがでしたか?
普段何気なくニュースを読んでいると見逃してしまいがちですが、こうやって見ていくといっぱい『なんで?』が見えてきますよね。
是非、これからも当ブログで取り上げる『ニュース記事』紹介も楽しみにしてくださいね
最後迄読んでいただき、有難うございました 😀

投稿者 shiogai : 2012年03月26日 List   

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