2021年7月8日

2021年07月08日

細胞農業とは何か?

細胞農業という農業形態を御存じだろうか?これまでの農業の概念を根本的に変えてしまうほどの農業のかたちであること言っても良いだろう 。

遺伝子組み換え作物という商品は、この間、ようやく知られるようになってはきたが、この細胞農業、更に先に進んでいる。

まだ、生まれて間もない農業であるが、日本では、現在、複数の企業が開発に参画している。今回は、この農業の可能性について追求していきたいと思う。

先ず、細胞農業とは?    ウイキペディアより

急激に世界中の人口が増加するにつれてそれに伴う食料の供給が望まれてきた。しかし70億人の中の10億人は飢餓に苦しんでいるのが現状である。2050年に人口は90億人に達し、食料は今の1.5倍は必要になると予測されている。その中で従来の畜産物の生産方法では限界がある。従来の方法では牛肉1kgを得るために10kgの飼料(主に穀物)と2000Lの水が必要となる。 世界中で利用可能な水資源の28%、土地の26%が畜産のために利用されており、これからの食料不足を解決する方法として従来の畜産業を用いることは効率的ではない。

また地球温暖化の原因とされる温室効果ガスは、家畜が放出するものが全体の18%を占めているため環境問題の面からも望ましい方法ではない。 さらに衛生面としても、従来の畜産方法は鳥インフルエンザBSE問題人畜共通感染症、抗生物質の問題を抱えている。

このような背景から代替的な食料資源や新しい生産方法の確立が求められており、細胞農業は上記のような様々な問題を解決できる方法として期待されている。

では、JAのHPから更に詳しく、とりあげてみたい。

転載開始

■「おいしさ」に期待、気になるのは「安全性」細胞農業・培養肉に関する意識調査

日本細胞農業協会は、全国男女1000人の消費者を対象に「細胞農業・培養肉に関する意識調査」を実施。次世代の食の選択肢のひとつとして研究開発が進められる、「細胞農業(Cellular Agriculture, セルアグリ)」に対する認知度や受容度について調査した。同調査はフードテック官民協議会「細胞農業CC(コミュニティサークル)」の活動の一環として行われた。(2021年2月) 

細胞農業(セルアグリ)は、従来家畜や水産資源など動物個体から得ていた生産物を、特定の細胞を培養することで収穫する生産方法。よりサスティナブルで効率的な食料生産方法を確立するため、世界中で23か国、100社以上の企業が、細胞培養による食料生産のための技術開発に取り組んでおり、牛肉、豚肉、鶏肉などの「肉」をはじめ、サーモン、マグロ、エビなどの「魚介類」、高級食材のフォアグラ、チョウザメなど、さまざまな食材で開発が進められている。日本国内ではまだ市場に出ていないが、シンガポールでは2020年12月、Eat Just社の培養鶏肉の販売認可が下り、今後世界的にも規制の確立と共に製品化や上市が進むことが予想される。

◆「培養肉」を知っている日本人は約4割

調査によると、全年齢のアンケート結果からは、「細胞農業」について知っている人は19.1%、「培養肉」について知っている人は39.1%。また、細胞農業については、「知っている」と回答した人の割合が最も高い年齢層は20代(32.5%)で、他の年代間では差はなかった。

◆期待するのは「おいしさ」、気になるのは「安全性」

細胞農業・培養肉について期待することを聞くと、「味がおいしいこと」(38.9%)、「食料危機を回避できること」(27.9%)、「価格が安いこと」(27.2%)が上位。一方、気になること・心配なことは、「食の安全性が担保されているか不安」(37.9%)、「おいしいかどうか」(34.8%)、「何が入っているかわからない」(29.3%)が上位で、いずれも味について強い関心があることがわかった。

培養肉のイメージについては、「知らないのでわからない」という回答が5割と最も多く、「未知のものに対する不安がある」回答が3割。「環境や動物にやさしくて良さそう」など好意的な回答が2割という結果だった。また、「『培養肉』という名前がよくない」という意見が複数挙がった。

◆「ふつうの肉より高い金額を出してでも培養肉を試したい」が約3割

「もし試しに食べてみようと思ったときに、培養肉100gあたり何円であれば買いますか」という質問に対し、1/4以上(27.9%)の人が、市販で売られている肉よりも、高い金額で購入する意思があることがわかった。全国各地にある珍味に代表されるような、日本の多様で豊富な食文化が、新しい食への寛容につながっていることも考えられる。

今回の調査結果から、細胞農業の生産物に関する情報の透明性を保ち、その製造方法や安全評価について、消費者に対して提示することの重要性が浮き彫りになった。この結果を受け、CAICと細胞農業CCは、細胞農業で用いられる技術やその安全性など、消費者が知りたい細胞農業に関する情報を積極的に発信していく。

以上転載終了

■まとめ

自然の摂理、生命原理の中で我々は生きている。

この記事を読むと、人の手によって生まれる細胞レベルの培養によって、食用肉等が生み出され、これまでの自然の摂理や生態系を逸脱し人工物質?が混入された食べ物など人体に言い訳が無い。と思う人もいるだろう、(※実際私もそのように考えている・・・)

しかし、農業の歴史を紐解くと、現在、存在する作物は、人間の都合で品種改良が繰り返されたものであり、それを疑う事もしないで、現代人は、美味しいと何の不安もなく体に取り入れているし、今でも品種改良は行われ続けている。

そう考えると、細胞農業は、その姿と何が異なるのか?細胞農業は、「新しい「農」のかたち」になるのか? 次回は、もう少し切り込んでいきたいと思います。では、次回もお楽しみに・・・・

投稿者 noublog : 2021年07月08日  

2021年07月08日

農のあるまちづくり21~都市のすき間が「新しい里山」となるⅥ

快適を追求し続けた都市(住民)が失った”つながり”。

取り戻すために、新しい里山はどんな役割を果たせるか。

 

以下、転載(「東京農業クリエイターズ」2018著:小野淳)

(さらに…)

投稿者 noublog : 2021年07月08日