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2015年04月07日

『微生物・乳酸菌関連の事業化に向けて』-5 ~既存事業1-3 肥料関連・既存事業~ 

肥料関連事業

本日は、先回の続きで、肥料について扱います。
先回は「肥料の概要」を扱いましたが、今回は「微生物を活用した肥料」に焦点をあてて、既存の事業を紹介させていただきます。

他にも、たくさんの新しい試みがなされていると思うので、この事業は注目に値する!という事業があれば、是非紹介して下さい。

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以下の事業群はおもにネット上のオープン情報から抽出させてもらったものです。その事業概要や、商品のポイント、その事業で着目している認識、などを各々のページから抜粋して、順次紹介させてもらいます。

 

清和肥料工業株式会社
★有機質肥料と土壌微生物 <リンク

畑の土には多種多様な微生物がいます。時には作物に病気を起こさせる原因菌にもなりますが、ほとんどの微生物は畑の生態系の維持に不可欠な存在です。土壌中における物質循環の担い手であったり、作物養分の貯蔵源・供給源として非常に重要な働きをもっています。
より多くの収量を得るために、人は肥料を施します。しかし、作物は生育に必要な養分の多くを地力に依存しています。畑作物が一生に必要とする窒素の半分近くを、また、水稲なら7割近くを地力に頼っています。

地力とは何でしょうか?その土壌の持つ生産力の大きさを地力と言うのでしょうが、土壌微生物こそが養分的な意味での地力の本体です。
さらに、人が施用した肥料も、多くが一旦微生物の体を経由して作物に吸収されることが分かっています。有機質肥料が分解され、作物の養分となることができるのも土の中で多種多様な微生物が働いているお陰です。筆者は、より多くの収量を期待するが故に、肥料で作ろうと思ってはいけないと考えています。「地力だけでは足らない養分を肥料で補ってやる」という考え方をすべきではないでしょうか。地力をつけるための土壌改良であり、施肥であるべきです。

土壌微生物は、人や動物、作物に病気を起こすものもあります。しかし、土壌には病原菌を押さえ込む働きをもった微生物もいます。また、出来るだけ多くの種類の微生物が出来るだけたくさん生息している方が作物の土壌病害が発生しにくいことも分かっています。まさに、植物は土壌微生物なしには健全な生育が出来ないと言っても過言ではありません。

 

㈱みつのぶ農園 <リンク
★良い堆肥は、健康な土を作る
すべての有機物は腐っていきますが、実は腐敗も醗酵も同じ腐敗現象なのです。何が違うのでしょうか?

人間にとって有害なものが腐敗、有益なものが醗酵なのです。うまく醗酵させるには、適当なタネ菌と適度な水分と環境においてやれば良いのです。コンポストや電気式生ごみ処理機に生ゴミや野菜くずを入れておけば、自然に堆肥ができるのではありません。悪臭がしたり、ウジがわいている堆肥は腐敗しているのですから、土に良い訳はありませんよね。

酒や酢、味噌や醤油にはこうじ菌、納豆には納豆菌、ヨーグルトやチーズには乳酸菌が必要なように、良い堆肥を作るには適したタネ菌が必要です。自然の中に生息している土着菌や放線菌を採取し、培養して堆肥を作る方法もありますが、私どもは取り扱いが簡便で、安価な有機物醗酵促進材をお勧めしています。

お客さんに、土作りはどうしていますか?と尋ねますと、ほとんどの方は堆肥か、あるいは近くの牛を飼っている所から牛糞堆肥を、1 トラックいくらで入れたという話が多いのです。値段は気にするけど、堆肥の中身まで気にしている方はあまりいませんでした。有機の農家の方に聞いた話ですが、最近の家畜糞(牛糞・鶏ふん)はエサが人工飼料だったり、エサの中に病気予防の抗生物質を混ぜ、狭いケージで育てるのでストレスが多く、臭いもきつくあまりよろしくない。また草や落ち葉、わらやぬかなどの植物性の堆肥も入れないと、ミネラルや微量要素が不足しバランスがよくないとのことです。

また、有機農法は良いことばかりではありません。
土が元気になると土の中の小動物も増え、それをエサにするネキリムシやダンゴムシも増え、土が肥えてミミズが増えてくると、モグラが現れ畑を穴だらけにすることもあります。有機農業は、まさに虫と草との闘いなのです。

でも植物の病気は健康な土作りをしていけば、ある程度防ぐことが出来ます。通常は病気が出たら、殺菌剤や土壌消毒で消毒します。薬は悪い菌をやっつけますが、同時に必要な菌まで殺菌してしまいます。菌や虫は薬が効かない耐性菌や虫へと進化し、より効力の強い薬が必要となります。健康な土作りが、無農薬(減農薬)で美味しい野菜や果物を作る最良の方法なのです。

★有機物醗酵促進材とは?
有機物醗酵促進材は、乳酸菌や酵母、放線菌など自然の中にある菌を高密度で含んでいるのが特長です。野菜くず、落ち葉、雑草、わら、もみ殻、ぬか、牛糞、鶏ふん等の有機物と一緒に畑に混ぜ込んで使います。微生物は猛烈な勢いで有機物を分解し、野菜が吸収できる栄養に変えます。但し、温度の低い冬は分解が遅くなります。畑の土は深いところまで団粒化され、フカフカの状態になります。さらに土の中の微生物のバランスが良くなり、病気や連作障害が出にくくなるという素晴らしい効果も期待出来ます。有機・無農薬(減農薬)で野菜を作る上で、クリアすべきハードルを、まとめて飛び越させてくれる魔法のような資材です。

 

川合肥料株式会社 <リンク
★微生物土壌改良剤
VS土耕芯はバーミキュライト、薫炭、セオライトに有効微生物を培養吸着した微生物土壌改良資材です。
当社が、松本微生物研究所と出会ったのは十数年前でした。お客様からB・F値(バクテリアと糸状菌の比率)を調べてほしいとの要望をうけ、取引先数社に問い合わせたところ、驚いたことに顕微鏡のある会社は松本微生物研究所一社だけだったのです。真面目なススタッフの方々が私共の不明なところを丁寧に教えてくれました。オーレスGも、そんな正直な効き目がある好気性微生物群なのです。

オーレスC
イナワラ・モミガラ・オガクズ・落葉等の有機物中の繊維物質を分解する力が強い十数種の微生物群が配合されています。これらの微生物が有機物の分解をグングン促進し,農業有用微生物の豊富な堆肥に変えていきます。

ブラドミンPSB
ブラドミンPSBは、松本微生物研究所の協力により、活性の高い光合成細菌(Rhodobacter capsulatus 一億個(※)/cc 生菌保証)と色素産生菌をはじめ各種の栄養成分を配合して製造しています。土壌に潅注することにより、土壌中の栄養成分を分解し作物の品質向上・増収効果を示します。※個は細胞(cells)を表します。

ツインガード
根圏微生物(グリオ菌)と共生菌(VA菌)の二つの働きで、根の健全な生育を助けます。

市エ門
有機物を強力に分解する微生物を厳選し、厳密な製造管理のもとに純粋培養を行い、撒き易いように珪藻土に吸着してあります。 有機物、特に繊維質を細かく分解し、さらに粘土粒子を小さくすることでお互いを結びつけ、土壌の団粒化を効果的に進めるための微生物を組み合わせています。

 

うるおいの里 <リンク
土壌の病原菌抑制や有機を分解する「放線菌」を増殖しやすくする「ニーム核油粕」、有効微生物(バチルス菌)、国産の鶏ふん、国産杉材のおがくずを含んだ肥料

 

日本肥糧株式会社 <リンク
★有用微生物を活用した資材
日本の農耕地では、連作により土壌の化学性・物理性・生物性が悪化し、健全な生育が確保できなくなり、収量や品質が低下する問題が起きています(連作障害)。 当社の有用微生物を活用した資材は、土壌の物理性・化学性・微生性を総合的に改善することで、作物の健全な生育を維持し、収量・品質の向上に役立ちます。

活用している微生物
土壌の中には、土壌病原菌の生育を抑える菌や、植物の生育を促進する菌など、様々な有用微生物が存在します。
これらの中で、当社が活用している2種の微生物について紹介いたします。

1.トリコデルマ菌
トリコデルマ菌とは?
トリコデルマ菌は、古くから有用菌として農業に使われている糸状菌(カビ)の仲間です。
多くの糸状菌に寄生性を示すことが知られています。

2.バチルス菌
バチルス菌とは?
バチルス菌は、土壌中に一般的に存在している細菌です。納豆菌は、バチルス菌の一種です。
有機物を餌にして速やかに増殖することや、抗生物質を生産する特徴があります。

 

サカタのタネ <リンク
★エコプロダクト資材
化学肥料を多用する農業への反省や消費者の農産物に対する安全性への意識の高まりを背景に、有機栽培や環境対応型農業への関心は生産者、消費者双方に現在極めて高くなっています。

サカタのタネでは、従来から微生物資材や土に還元する育苗用ポット、また緑肥種子など「環境」をキーワードにした商品の開発や販売を進めており、2002年11月には古紙を利用したサカタのタネオリジナルの「紙daトレー」「紙daポット」を利用した苗出荷を開始、2003年1月には有機肥料「金の有機」「銀の有機」、家庭園芸用タネまき資材「ジフィーガーデンシリーズ」、同年12月に培養土「有機の土」などの新製品を発売するなど積極的な取り組みを続けています。

そして、これらの取り組みや商品群を「エコプロダクトシリーズ」という一つのコンセプトに統合することにより、当社の環境対応農業に対する積極的な姿勢をいっそう明確にするとともに、種子の販売と連動したエコプロダクト製品の販売へと拡大することにより、全社一丸となって環境対応型資材の販売促進を図ることを狙いとしています。

 

井手商会 <リンク
★バチラス菌って何?

正式名称:バチラス・サブチルス MS-01
自然界に生息する安全な有効微生物で、自然環境を良くしながら、土壌中の有害微生物の増殖を抑える能力があります。
※枯草菌(稲ワラなど、枯草に住み着いていることから、こう呼ばれているようです。)は納豆菌の類縁であり、日本においては長年にわたって安全性が確かめられています。

主成分の活性微生物[ MS-01菌 ](通称:バチラス菌)が病気に強い作物を育てるための土をつくります。 また、土壌中に残留しがちなリン酸の分解能力が高く、収量・食味もUPします。
こちらの商品は、根圏域の土壌まで混和して使用していただくとたいへん効果的です。

 

奥村商事 <リンク
自然の摂理を重視することを基本理念としています。
微生物の持つ多才な能力を有効利用して、ゆがめられた環境や生態系が本来持っている力をさらに高めるため、1980年(昭和55年)の設立以来、微生物資材・システムの開発・研究・生産・販売に取り組んでまいりました。

人類が将来もずっと健康的で快適な生活を保障されるためには、すべての技術およびその技術により作られたものが、サステナビリティ(Sustainability=永続性 人および環境に対して、もっとも負荷が少なく、常に再生産可能なものであること)に基づくものであるべきだ、と考えています。当社は今後も、次の分野に積極的に取り組み、微生物の持つすぐれた能力を有効利用してまいります。

 

Mk  group <リンク
光合成細菌
光エネルギーを利用して生育。硫化水素、有機酸などを餌とします。菌体は色素、ビタミン類など、栄養分も豊富です。
光合成細菌は、もともとは田んぼの土着菌。明るくて酸素が少ない場所を好み、水の中でも土の中でも有機物がある所ならどこでも活動できるため、地球上のあらゆる場所に分布しています。
光合成細菌はその名前の通り、太陽エネルギーを利用して光合成を行い、硫化水素や有機酸などを分解してアミノ酸などを生成します。同時に、空気中の窒素を固定します。
光合成細菌を有機肥料として利用すれば、収量が増加するだけでなく、味、色つや、香りなど品質が向上し、貯蔵期間を長くします。さらに、その多面的な作用によって、連作障害土壌の改善、植物病理性菌や病原性ウィルスの抑制にも大きな効果を発揮します。
光合成細菌入りのパワー菌液を使用することで、以下の効果が期待できます。

野菜・果物の糖度・着色アップ、日照不足時の健全な育成、収量アップ、硫化水素などの有害物質による根腐れ予防(イネなど) 放線菌の増殖による植物の健全な育成

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以上取り上げさせていただいた事業は、微生物活用事業のほんの一部です。ぜひ有用な情報をお寄せください。
よろしくお願い致します。

by 佐藤有志

投稿者 noublog : 2015年04月07日 List   

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