『農村学校をつくろう!』シリーズ-2~子育ての課題⇒農村学校の可能性とは?~ |
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2021年09月09日
農から考える自然の摂理~「土の仕組みを探る」~肥沃な土とは「生きている土」~
良く農業に適した土地のことを「肥沃な土地」と言います。世界で一番はじめに農業が行われたといわれるレバント地方は、「肥沃な三日月地帯」と呼ばれています。
画像はhttps://awable.org/agriculture/8からお借りしました。
ではこの「肥沃な土地」とはどのような土地のことを呼ぶのでしょうか?
今回は「農から考える自然の摂理」の「土シリーズ」第1弾!ということで、そもそもこの「肥沃な土地」って何?というあたりを追求したいと思います。
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1.肥沃な土地とは、作物が育ちやすい土地
肥沃な土地とは、作物が育ちやすい土地です。作物とは植物なので、植物が育ちやすい土地といっても良いかもしれません。
では、植物が育つために欠かせないものは何でしょうか?
それは「水、空気(酸素と二酸化炭素)、養分、光、熱(気温)」です。
あれっ?って思いませんか?そうです。土が入っていません。
作物は実は土が無くても育つのです。では土は農業に必要ないのでしょうか?そうではありません。土は農業において重要な役割を果たしています。
ではその役割とは何なのでしょうか?
2.土は作物に様々なものを「供給」する
土は作物に様々なものを供給します。上記の作物育成に欠かせないもののうち光を除く「水、空気(酸素と二酸化炭素)、養分、熱(保温)」は全て土から供給されます。
作物にとって良い土とは、良く水を貯え、空気や熱を適度に保ち、養分を供給する土です。これらの機能を土が発揮するために欠かせないものが「有機物、粘土鉱物、微生物」です。
なかなか難しいですね。
〇有機物
有機物は、腐食した植物や、生物の排泄物などで、土に適度なやわらかさを与えます。またのちに紹介する微生物のエサになり、彼らの生命活動を維持します。よく畑に肥料をまきますよね。動物の糞を撒いたりします。それがこの有機物に当たります。
〇粘土鉱物
粘土鉱物は、鉱物の中でも非常に細かい粒子のもので、水を貯えることが出来ます。豊かな土に水は欠かせない存在で、水があるからこそ次に紹介する微生物たちが活動できるのです。
〇微生物
微生物と一言に言っても様々なものが存在します。細菌、放線菌、糸状菌、藻類、原生動物、線虫などがそれに該当します。
一般的な畑1haに土壌細菌は実に6tは生息していると考えられています。
そして各生物が互いに拮抗しながら、生命活動を行うことで畑の作物に良い影響を与えます。例えば細菌は、植物の死骸を分解しデンプンに変えることで他の生物のエネルギー源を供給し、放線菌は害虫予防に効果を発揮するといった具合です。
3.肥沃な土とは、有機物、粘土鉱物がバランスよく含まれ、微生物が生命活動を行っている土
ここまでの追求で、肥沃な土とはどのようなものか少し見えてきました。肥沃な土とは、有機物、粘土鉱物がバランスよく含まれ、微生物が互いに拮抗しながら、生命活動を行っている土なのです。
それは土そのものに微生物たちの生命エネルギーが宿り、まさに「生きている土」なのだと思います。
画像はリンクからお借りしました
このような土はどのように作られるのでしょうか?それは次回に続きます。お楽しみに~♪
投稿者 sue-dai : 2021年09月09日 TweetList
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