2018年8月21日
2018年08月21日
農業高校の生徒達の活躍 ~彼らの活動の可能性~
第100回の全国高等学校野球選手権大会も今日で終了しました。今年の決勝戦は、大阪桐蔭高校と金足農業高校の対戦。
今年の大会は、決勝戦までのひとつひとつの試合が非常に白熱し、心が熱くなった方々もかなりいらっしゃったのではないでしょうか?決勝戦は、どちらの学校が優勝しても記録に残る試合となりましたが、特に、試合の前から金足農業高校の注目度は、非常に高かったように思います。
報道でも、野球だけでは無く、普段の生徒達の授業の様子や農業高校同士の交流場面なども紹介され、農業高校の普段の活動の様子を垣間見ることができました。
そこで、今回は、今年活躍している農業高校の事例を紹介したいと思います。
では、転載開始
■心を込めて被災地支援のジュース / 養護学校生と農業高校生が共同制作
2018年1月12日 青森県立五所川原農林高校 / 青森県立青森第二高等養護学校
青森市の青森第二高等養護学校の2年生がこのほど、青森県五所川原市の五所川原農林高校を訪れ、同校の生徒と力を合わせ、リンゴとニンジンのミックスジュースを作った。ジュースは今月下旬、東日本大震災の被災地・宮城県南三陸町の被災者に送る。
青森第二高等養護学校は東日本大震災被災地のために何かしたいと、自分たちで育て雪の中で寝かせた「雪ちゃんにんじん」などを送り続けている。2015年からは五農の生徒が育てたリンゴ「ふじ」と合わせたミックスジュースを作り、届けている。
今回はリンゴ果汁30リットル、ニンジン15リットルを混合し、加熱処理してミックスジュースを作った。
青森第二高等養護学校産業科2年生6人が五農を訪れ、同校食品科学科2年生9人と720ミリリットル瓶にジュースを詰めた。
生徒たちはリンゴとニンジンの酸味、甘み、食感を楽しめるジュースを試飲し「おいしい」とうなずきあ合った。五農2年の小野朱音(あかね)さん(16)は「他校の生徒と一つのものを作るのは新鮮」、笠井こころさん(17)は「たくさんの人に飲んでもらい、おいしさを感じてもらえたら」と話した。
また、第二高等養護学校の藤井祐太さん(17)は「被災地の人がジュースを飲んで大変な気持ちを和らげてもらいたい」と願っていた。
青森県五所川原市の五所川原農林高校(山口章校長)は31日、同校実習林の森林管理について、国際認証「FSC(森林管理協議会)森林認証」を取得したことを明らかにした。同認証は、木材利用と森林保護の健全なサイクルの確立を目指し、民間機関のFSCが、責任ある森林管理が行われている-と認めるもの。審査した民間審査機関によると、高校による取得は初めてといい、同校は「制度を活用して国際水準(の技量)を持つ生徒を育成したい」と喜んでいる。
同校は昨年10月、五所川原市金木町にある実習林(19.7ヘクタール)で民間審査機関「アミタ」(京都)の審査を受けており、31日、同社から認証取得の連絡を受けた。認証は29日付。同社によると、日本の高校にあたる教育機関の取得は世界で初めてという。同校は2020年の東京五輪の施設整備に協力しようと、実習で生産した木材などの提供を目指している。現在建設中の「新国立競技場」などの施設は、既に木材の調達先が決まっており、新たな参入は不可能だという。
ただ、選手の歓迎・交流施設、選手村「ビレッジプラザ」は、全国の木材を集めて建設する計画で、青森県からも県を窓口に県産材を提供予定。同校産木材を活用してもらうことは可能で、FSC認証取得は大きな後押しとなる。
山口校長は取材に「(2015年度から取得している、農産物の安全管理に関する国際認証の)グローバルGAPと、FSCを活用し生徒を育成したい。そして社会に貢献してくれれば」と国際認証取得の効果に期待を寄せた。
■処分待った!「ひね鶏」をブランド食品に 兵庫県立農業高生が加工品を開発
採卵期間が終わって処分するひね鶏(廃鶏)を、地域ブランドの食品にしようと、兵庫県立農業高校(加古川市平岡町新在家)の生徒らが、軟らかいスモークチキンや乾燥肉などに仕上げた。通常の鶏肉より硬いとされるひね鳥の肉を、加古川特産のイチジクと一緒に漬け込むなど工夫。味わいも増したといい、一般向けの販売も検討している。(本田純一)
同校では、飼育している鶏のうち、毎年、約500羽を業者に引き渡して処理している。同校食品科学科は、これらを校内で有効活用しようと、2016年から課題研究の授業で調理法を模索してきた。さらに加古川平成ロータリークラブ(加古川町)から料理器材などの寄贈を受け、地域の特産品となるひね鶏料理を作ることになった。
スモークチキンは、薫製前に鶏肉を漬け込む調味液に、イチジクを加えた。検査の結果、軟らかさが約20%向上し、うま味の成分は約80%増えたという。
生徒らがアイデアを出し合って香辛料の配合を改良し、昨年10月、完成にこぎ着けた。校内での評価は上々。同科3年の男子生徒(18)は「失敗と向き合い、細かい改善を重ねて満足できる味になった。達成感があります」と自信をみせる。
乾燥肉も、イチジクを利用して味の改良に成功した。さらに、粗びきチキンのソーセージ作りも研究。豚の脂や昆布の粉末を混ぜ込み、歯応えのある食感を実現した。
指導する同科の山本邦夫教諭(48)は「生徒たちの試行錯誤で、添加物を使わずにおいしい料理になった。レストランなどで食べてもらえるようになれば」と話している。
■【高校生グルメ】海の幸を活かしたおにぎらず 「うまいもん甲子園」で優勝
高校生が地元の名産品を活かしたオリジナル料理で競う「第6回ご当地!絶品うまいもん甲子園」で決勝大会に進出した作品の中から、優勝した宮城県農業高校の生徒のチームが開発した「パリッと閖上おにしらす」を生徒の言葉で紹介する。東日本大震災で被災した宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)漁港で水揚げが始まった北限のシラスを炒め、春巻きや海苔で巻いた「おにぎらず」だ。(協力・全国食の甲子園協会)
料理名:パリッと閖上おにしらす
ご当地食材:閖上しらす、梅、大葉、卵、ハチミツ、おこわ、のり
被災した加工業者の言葉からスタート
「もうアイディアがないんだ」。「しらす」を加工している(水産加工業の)鈴栄さんからそう言われたのは2カ月前でした。鈴栄さんは東日本大震災で被災しましたが、昨年から加工を再開しました。若者にも地元食材を知って欲しく、商品開発がスタートしました。
~しらすの新発想の食べ方を~
苦労したことはしらすの存在感を出すことでした。そのまま、しらすの釜揚げにして、食べた方が美味しいのですが、それでは開発になりません。
しらすの味を活かしつつ、私達らしい発想で面白い食べ方を考えました。海苔を使用して海の幸をふんだんに使いました。
コンビニ商品を目指して、作りやすさと低価格を目指しました(編集部注:「うまいもん甲子園」決勝進出作品はコンビニで商品化される)。「おにぎらず」をベースに作り、外に春巻きの皮と海苔、しそに巻いてからカラッと揚げて外はカリカリにしました。中にはハチミツと醤油でローストした甘じょっぱいしらすをふんだんに入れて、高菜タルタルソースにより、しらすを引きたてています。ごはんのおこわにはカリカリ梅を入れることで食感を加えています。酸味を効かせてスッキリしていますので是非ご賞味ください。
以上転載終了
★まとめ
こうやって、農業高校の活躍の事例を見てみますと、活動の内容はかなり多岐に渡っています。
彼らの「自然を大切にし、人のためにいろいろなアイディアを駆使しながら、提案する対象へのあくなき向上心」そして、この活動は、「仲間と共にある」という様子が見てとれます。
人類は、これまで、本能→共認→追求→観念(言語 )という機能を使って自身を取り巻く環境に適応(進化)してきました。
農業高校の生徒達は、毎日の活動が、五感(本能)を使った活動に接していますし、仲間と共に人のために 対象に向かって日々追求しています。
まさに、人が有している機能をフル回転。農業高校の生徒達の活躍 ~彼らの活動の可能性~ をこれからも期待し、注目していきたいと思います。
では、次回もお楽しみに・・・・
投稿者 noublog : 2018年08月21日 Tweet