★農における業態革命~VOL.3 幻想と見える「自給期待」は新たな、かつ、巨大な需要源~ |
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2012年11月20日
最先端の意識潮流に応える農業体験事業とは? 3.体験の歴史の背後にある、意識潮流との照らし合わせ
1970年代からの社会現象と、農業体験関連の現象を年表にまとめました。
ここから見える、意識の変化を追ってみたいと思います。
1970年には、先進国では貧困がほぼ消滅し、特に欲しい物が徐々に少なくなり、物を手に入れることで実現される豊かさを皆が目指すばかりではなくなってきました。
変わって、本当の豊かさとは何か?というテーゼが先端の意識に上って来たのもこのころです。そのため、私権を獲得する手段としての仕事は、生活の絶対的な一義の位置では無くなり、余暇の過ごし方や、消費のあり方、家庭の位置が大きくなってきます。
男の価値は、稼いでくれる人=私権獲得の主力として、家庭内で最高位であったものが、家庭・消費第一の価値観が大きくなるにつれ、相対的に低くなっていきます。そこで、家庭内にお父さんの「力」を示す方法として、また、余暇の豊かな過ごし方として、DIY(日曜大工)や、キャンプなどのアウトドアが注目され始めたのではないでしょうか?
豊かさ実現→私権収束▼⇒収束不全⇒解脱欠乏・共認欠乏⇒代償充足(DIY、アウトドア)
(写真は、こちらからお借りしました
「太陽の塔」http://www.excite.co.jp/News/bit/E1283418454821.html?_p=1
「70年代のピクニック」http://blog.namimakura.jp/2008/04/post_135.html
ホームセンター第1号」http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%88)
応援宜しくお願いします!
1980年代に入ると、いよいよ私権が衰弱し、消費第一の風潮が強まると、女性の立場が強くなっていきます。女性が充足を求め、様々な活動が起こります。バブルで派手な消費がにぎわう一方、リゾートブームなどの自然志向などの心の充足を求める動きも、それに乗っかるカタチで顕在化ていきます。
ガーデニングブームや、グリーンツーリズムが現れ、ボランティア活動も活発化してきます。
豊かさ実現→私権収束▼→収束不全→解脱欠乏・共認欠乏→解脱収束・自然収束(リゾートブーム、グリーンツーリズム)
(写真は、こちらからお借りしました。
「バブル期のディスコ」http://www.officej1.com/bubble/kinpika1.htm
「アウトドア雑誌創刊号」http://blog.goo.ne.jp/shun_003/e/b21d79ebc43c0feadacc8e185a57439f)
1990年代にはいると、バブルが崩壊し、私権の可能性が消滅すると、私権に代わる新たな収束先を求めた意識が働き始めます。まず、様々な可能性を求めて、みんなはどうなんだろう?という可能性探索からはじまり、秩序を求めて既存の目先の秩序に収束する動きとして、習い事ブームがおこりました。
90年代から2000年代にかけて、私権の可能性が消滅したことで、私権を正当化する観念が崩壊し、ますます収束不全は増大します。そして、それは、皆の思う方向、共認に向かい、なにかの課題に収束ていきます。自然収束も解脱としてのアウトドアら、課題としての農業体験や市民農園、実体験としてのグリーンツーリズムや、ガーデニングに代わっていき、習い事ブームもより単なる資格習得から、より役に立つ内容を学ぼうとする方向にシフトしていきます。
私権観念の崩壊→収束不全の増大⇒共認収束⇒課題収束
(写真は、こちらからお借りしました。
「ソ連崩壊」http://russianemperor.blog120.fc2.com/blog-entry-687.html
「茶道ブーム」http://www.kyoubasi.net/shop/762.html)
2000年代からは、私権観念がどんどん中身を失っていく一方で、秩序収束は進行していき、新しい秩序の土台となる皆の意識を認め合う共認収束から、そのための課題収束に向かう意識が顕在化していっています。私権観念が無効となった今、課題収束は、新しい観念・認識を求める意識(認識収束)に向かっています。
これらの意識は、市民農園やグリーンツーリズム、クラインガルテンなどの参加・学習型の農業への関わりとなって現れていますし、エコツーリズムや、農業・環境シンポジウム等の振興にも現れてきています。
(写真は、こちらからお借りしました。
「9.11」http://www.pbs.org/frontlineworld/stories/rendition701/timeline/timeline_2.html
「小泉フィーバー」http://www.sa-yu.net/blog/2010/05/001638.html
「DIY女子」http://digital.asahi.com/20120928/pages/life.html
「マスコミ不信」http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/168413161.html
「市民農園マイファーム」http://greenz.jp/2012/06/02/gdmatsudo10/)
それらをふまえて、次回は、次代の意識の流れを読み、農業から発信・展開できる事業はどんなものかを考えていきます。
投稿者 parmalat : 2012年11月20日 TweetList
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