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「農」再生の実現基盤ってなに? Indexと概要(1)

終章の「6章.「農」再生の実現基盤とは」の前に、これまで展開してきたことを、簡単におさらいしてみたいと思います。
◆各章で取り上げた概要
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1章.アジア型農業の可能性 [1]
世界大戦敗戦後に最初に行われたのは、軍部の再生を阻止するために行われた財閥解体と意図を同じくする「農地改革」であった。私有を可能にした農地の細分化は、それまで日本に脈々と残存していた地域共同体的な風土にダメージを与えることとなった。もともと、幻想価値の少ない農産物の生産ながらも、それらの生産活動を軸にした『生活の場(生産も生殖も子育ても消費も・・・全てを包摂したもの)』という機能を失えば、地域共同体は一気に衰退していくこととなった。
戦後農政は、農地の大型化・機械化などを躍起になって推進してきたが、根本問題としての『農』の活性化を実現できていない。そこで、日本の農業の特徴とは何かを見ていくことにした。
・日本の農業は、アジアモンスーン気候地域に位置することに特色がある。
・旺盛な植物の生命力は、持続可能な農業生産の基盤をなす。
・狭隘な国土ではあるが、労働集約型の生産方式によれば生産効率は上がる。
・アジア型は、どちらかといえば自給的な側面を保持しており、多数の品目を複合栽培(土地の多面的利用)する性格をもっていた。
 そしてそれは、気候・風土や共同体の自立に合致したものであった。
・食の安全保障を「自給する力」と捉えるなら、零細農家が多いことは、その潜在的な「力」である。
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2章.日本の土地に見合った「農」を実現する可能性・基盤はあるのか? 1.日本の農業の現状分析 [2]
・1960年→2000年で生産量は、5倍。生産効率は上がっている、⇔自給率▼
 〔“>図表:「農畜産物生産量(万t)と農業者一人当たりの生産量(t)」 [3]
・それを支えるのは、1割にも満たない大規模販売農家(売上1000万以上)。
 大規模農家は、経営耕作地の規模が大きいということではなく相応の経営努力をしている。
・それ以外の大半の農家は、経営規模が小さい。
・状況に応じた「適正規模」による多種多様な農業経営を展開することが日本農業の可能性。「儲からない」「大規模化しかない」という固定観念さえ捨てれば、その実現基盤は現状にたくさん眠っている。
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2章.日本の土地に見合った「農」を実現する可能性・基盤はあるのか? 2.新農地法によって開けた可能性とは [4]
・1947年~1950年制定の農地法は、自作農主義
・1970年制定の農地法で、耕作者主義へ転換
・2009年農地法改正で、
 まじめに農業に取り組む個人と農業生産法人に限り農地の所有権、使用権が認められる。
 貸借に限り、農業生産法人以外の一般の法人でも使用権が認められる。
 農地のさまざまな活用が出来るようになる。 →ex.市民農園の運営
・企業が社会貢献に目を向け出す。
・農業従事者も、社会的なニーズに目を向け出す。
・「農業の6次産業化=脱農協の動き」とは、農にまつわる様々な生産活動を取り込むこと。⇒就業機会、生活基盤の拡大
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3章.「農」を取り巻く意識潮流 [5]
・「農への回帰」が顕在化。就農希望者の増加、企業の農業参入、農業体験や市民農園の隆盛
・高齢農事者の意識は、「農地を存続させたい」。信頼できる人たちに、それを委ねたい。
〔図版:「意識潮流からみる”農”の本来持つ他面的機能への期待感」 [6]
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4章、これからの「農」の可能性とは [7]
・1次産業としての農業:7兆円 → 6次産業化:70~80兆円。
・「農業の6次産業化=脱農協の動き」とは、農にまつわる様々な生産活動を取り込むこと。⇒就業機会、生活基盤の拡大 
・農の可能性の本質は共認充足にある。
 STEP① 自然との同化共認:物質化しやすい成果が、素朴な魅力。
 STEP② 課題・役割・評価共認:顔の見える関係(期待⇔応合)が生産者の活力源。
 STEP③ 全人教育の場としての農:園芸治療、企業の農業研修、自然体験学習etc.
 STEP④ 信任生産としての農:いのちの源である食の生産を協働する充足が活力源。

・共認形成力の高い人に期待が集中する=活力が増す=勝ち残る。ここ10年はそんな時代。

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