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自然を通じた成長シリーズ③~自然と子ども達の関わりから見えてくる可能性~

前回のブログでは、日本人の意識潮流を時代の流れに沿って追いかけていきました。社会不安や公害問題により何を大事にするかの価値観が変わっていき、生きていく上で必要なものは何かを追求するようになった。
結果「自ら作っていただく≒自給自足意識」の高まりにより多くの人が自然や農業への可能性を感じているということがわかりました!

 

それを踏まえ今回からは、教育的観点での自然の可能性について追求していきます。実際に塾現場で働き外遊びから感じた自然と子どもの関わりの重要性についてお話しします。

■自然と子どもの関わり方

 

子どもから大人まで自然と関わることは人が自然と共存していくための基本的な行動といえます。しかし今、日本各地で身近な自然環境が減少し、作られた自然が増えるにつれて交通公害や水質汚濁、近隣騒音といったいわゆる普段の生活の中でおきる公害問題や地球全体の環境問題が深刻化していき自然環境の破壊が進んでいます。

さらに現代の日本では、人間が本来もっているはずの感受性や五感の衰え、さらに人間関係や対人関係によるいじめ問題の拡大、一人になることの不安などの問題が増えています。これらは前述したように私たちの周りから自然が減っていきなかなか関わる機会が少ないことが要因の一つになっています。

そんな中大阪の学習塾「類塾」彩都教室の近くには自然の多い公園があります。よくこの場所に遊びに行くのですが、この日々の経験により出てくる言動から可能性を感じるエピソードがあるのでご紹介していきます♪

 

 

■自然の中ですごす子ども達の可能性

 

子ども達は公園にある土や砂を使い土遊びをすることが好きです。特に泥団子づくりはよくするけれどただ楽しむだけではなく「砂にどのくらい水を含ませたら形になりやすくなるのか」「石の混ざった砂をさらさらな砂にするには邪魔な石をどかなければならない、どうする?」を考えたりしています。自分の手で感じて考えながら作ることができるので、触感と思考力が鍛えられますね!

 

夜も公園に行くことがあります。いつもは見える場所も暗くて視界が狭まります。そんな中で印象的だったのは、先日子どもたちが斜面登りをしていた時。本当に危なくて何が足元にあるかわからない状況でも足でしっかりと踏みしめて地形を確認して進んでいました。手探りで掴めるものを探したり声で相手がどこにいるのかを確認しあったり、明るい状態だとここには何があったか把握して行動することで感覚や体感をつけることができます。

 

授業の一環で外にでて実際に自然を体感してみよう!と皆で公園に行きました。夜だから人がほぼおらず自然を存分に感じることのできる空間。普段は遊ぶために来ているけれど寝転んで目をつむってみたり、池に石を投げこんだ時に聞こえる音、木や町のにおいが人によってそれぞれ違ったり。五感を使って自然を堪能する時間は彼らにとってはじめてというくらい貴重なものだったようで、教室に帰ってきたときに鼻や耳を真っ赤にしながらみんなが楽しそうに何をしたか教えてくれる状況にほっこりでした。

 

類塾では自然体験もできます。子ども達も参加することがあり、普段はおとなしい子こそグングン山道を進んで行ったりイキイキとしていました。どうしてそんなに変わることができたのか聞いてみると「斜面があってそれを登れたからかな」と答える子が多かったです。「登れない…」と考えてしまうくらいの斜面だけれど「じゃあどうやったら登れると思う?」という問いかけに対し「どうしたらここを突破できるのか」を自分達で考え大きな自然に対し自分の体を使って試していくことで、ここまでしかできないと思っていた壁を乗り越え登ることができ自信にもつながったのだと思います。自然にかかわることで精神的にも体力的にも成長することができますね!

 

■なぜ子どもに自然と触れあうとよいのか

 

~自然活動からの効能や可能性、成長ポイント~

私たち人間は、もともと自然の中で暮らし生活してきました。都市化が進んだ今も、植物や自然に触れたい、落ち着くといった思いを抱くのは当然のことです。

しかし、近年インターネットやゲームの普及、また感染症の流行などにより子どもと自然の直接的な関わりが急激に減少しています。

だからこそ今ある自然をどう使っていくかがポイント!物を作るための材料集めをするために活用するのか、お散歩がてら知らない道を通って公園に行ってみるのか、ただの公園も目的を持っていけば全く違うものになる!

また、人間の体は自然に触れると勝手にリラックスするようにできているので、現代社会の都市生活において感じるストレスを解消するためにもたくさん関わっていくべきなのです。そうすることで人間の体を本来あるべき状態、望ましいコンディションに整えていくことができ、子どもにとって自然体験をする機会が多くなれば、生きる力を伸ばして育てていくことにもつながっていくのです!

 

子ども達の成長ぶり、いかがだったでしょうか?

今回紹介したように、自然の中での変化は『五感や身体感覚、自然の中での充足感』も関係しているように思います。

本ブログでは、子どもの成長段階において、どのような経験が必要なのか、さらに深めていきます。

 

次回からはそもそも感覚機能(触覚や味覚、嗅覚、聴覚、触覚など)はどのように進化してきたのか?さらに、脳容量の変化や神経回路の発達がそこにどう関係するのか?など、歴史に遡って追求してみたいと思います!

 

<参考>

【子育てと自然】第1回:子どもに自然とふれあわせるのはなぜ良いのでしょうか?

https://www.nacsj.or.jp/2020/07/20815/ [1]

 

自然体験とは?子どもへの影響を知って親子で一緒に楽しもう!

https://mama.chintaistyle.jp/article/nature-experience/#:~:text=%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AF%E3%80%81%E8%87%AA%E7%84%B6%E3%81%AE%E4%B8%AD,%E3%81%95%E3%82%92%E5%AD%A6%E3%81%B9%E3%82%8B%E3%81%A7%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%86%E3%80%82 [2]

 

人間の体を「あるべき状態」に整える自然の“生体調整機能”とは

https://www.lifehacker.jp/article/239536nature_miyazaki1/ [3]

 

 

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