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コミュニティビジネスがひらく、新たな「農」 の可能性~プロローグ

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新年、あけましておめでとうございます。

 

近年、日本各地で自然、歴史、産業などの「地域資源」を活用した新たなコミュニティビジネスが広がりを見せる中、改めて「農」が持つ多面的な価値、その可能性に注目が集まり始めています。

このブログを通じて、新たな「農」の可能性を探ろうとする人々の取組みや、背後にある意志、等々をできる限り生々しく紹介していきます。

今回はそのプロローグとして、今「農業」を取り巻く環境、認識がどのように変化してきているかをお伝えしていきます。

「農業」関連の議論や報道が活発化している。これまで農業問題というと、農業研究者や生産者、農林水産省・JA関係者だけの問題と考えられ、とくに都市部の住民は関心が薄かった。ところが、ここにきて急に農業問題がクローズアップされ一般市民の関心を集めている背景には、世界規模での社会情勢の変化がある。

 

マスコミが発信する記事からは、研究機関・穀物メジャーや大商社・食品関連企業・農林水産省などからの新しい農業の動向が伝えられる。また食糧自給率や食料安全保障という考え方が市民に浸透し、日本の食糧問題は、世界の政治・経済や気候条件と無関係ではないという事実を強く感じさせる。

 

また環境問題や食の安全問題は、自分自身の問題として、我々の日常に無関係ではなくなっている。しかし肥料の過剰投与や化学農薬による土壌や水質汚染、遺伝子組み換え種子の問題は、それをセンセーショナルに否定的にとらえる論調ばかりが目立ち、実際のところはどうなのか、という冷静な判断ができにくくなっている。

 

一方で、化学肥料や農薬を使わない「有機農業」や、そもそも肥料も農薬も使わない「自然農法」の存在がきわめて魅力的に語られ、環境や食の安全に関心のある人々を惹きつけている。しかし、実際のところはどうなのか、現実にはどの程度実現しているのか、という冷静で客観的な判断は、残念ながらあまり目にする機会がない。

『農業再生に挑むコミュニティビジネス』(ミネルヴァ書房)より引用

 

 

これまでになくクローズアップされている「農」の分野において今求められているのは、客観的な事実・事例、あるいは実践者ならではの経験蓄積から語られる、説得力のある言葉、ではないでしょうか。

 

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これらをご紹介しながら、改めて「農業」という営みが持つ多面的な姿・価値に対する気付きを皆さんと一緒に得ていきたいと思います。

 

 

 

 

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