お久しぶりです。
類農園三重農場では、お盆前から稲刈りがスタートしました!!

しかし、新米の刈り取りの始まったこの時期、例年とは異なり、お米の流通・販売状況が異常な動き
を見せています。
続きを読む前に、まずは、
ポチっとよろしくお願いしますm(_ _)m
数年前の汚染米事件以降、米流通業界の不透明さ、旧体質等が問題視されて来ましたが、今回の震災・原発事故、放射能汚染の危機を受けて、現在、現場は、かなり混乱した状況になっています。
まず
大手米問屋による22年産の売り控え、
これは、
新米の放射能汚染を警戒してのことです。
その影響で流通末端で品薄になり、消費者のパニック買い、農家からの買い取り価格の上昇が起こっています。
「[震災後の農産物流通 業界トップに聞く 4] 米 中小卸に品薄感…」
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=7483 [1]
ネットでの販売も、7月後半から8月初旬にかけて、
消費者からの22年産米の注文量が、通常の3~4倍に跳ね上がり、
売り切れ表示、新米予約に切り替えた途端に、注文が激減。
しばらくして落ち着いたら、新米注文が急増。
しかし、数日すると新米予約のキャンセルが相次ぐという混乱ぶり。
販売側も、どう計画を立てたら良いか、判断がつきかねる状態です。
H22年産の注文では、一般家庭で、一度に玄米60~80kgというものもあり、備蓄目的と想像されます。
これなどは、食べ物を手に入れる基準をマスコミが発信する情報に頼っているがために、その報道に一喜一憂し、振り回されているということであり、そのマスコミが、事実を発信せず、危機を煽り、あるいは、事実を隠すという、あるまじき行動をとっていると言うことでもあります。
農家から直接、お米を買い取っている米卸業者さんも
「農家が、新米を持ってきてくれる日の朝でも、価格をいくらにするか迷っていると思う。」
と仰るくらい、値付けに迷われています。
そして、極めつけは、米の先物取引のスタートです。
米先物取引 常識外れた価格 生産者 卸「投資家だけの市場」
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=8582 [2]
この先物取引は、米流通に関わっていない投資家でも参加可能なこと、
新米で放射能汚染の危険度が関西より相対的に高いと予測される「関東コシヒカリ」
で、取引が成立しないほどの引き合いがあったことなどからすると、
明らかに、日本のコメ市場の撹乱を狙った動きと読み取れます。
旧食管制度が崩れて以来、米価は長期低迷を続け、ひとたび非常事態がおきれば、一転して高騰するという不安定さ、更には、先物取引の復活。生きて行く上で不可欠な食(米)を市場原理に委ねてしまったための混乱です。
こんな状態で、米国のデフォルトを皮切りにした経済破局に到った場合に、日本の主食である米は、全国民に行き渡るのか、秩序は保たれるのかは、甚だ疑問です。
また、震災以前からのことですが、
「米卸への不当行為なお 小売業者に改善訴え 全米販」
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=8385 [3]
身近でも、上記のような量販店向けの精米販売事業が振るわずに倒産した米卸業者さんもあります。
もともと、米業界は、薄利多売の商売であるにも関わらず、中間流通も複雑で、生産元である農家(ほとんどが兼業農家)は、利益が出ていないのが普通ですし、何らかのしわ寄せが、どこかの段階で生じても不思議ではありません。その一例が上記の記事の例です。
しかし、近年、一方では、中間流通を抜いた農家の直売、ネット販売、地域の直売所での販売が増えています。
最近、こんな象徴的な事例も出てきています。
農産物の市場流通の象徴でもあった卸売り市場が、閉鎖され、その跡地が直売所になるという事例です。
「直売所常設 夢広がる市場跡地 交流拠点に 宮城・白石市 」
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=8541 [4]

(写真は、上記サイトからお借りしました。)
流れは、農産物を市場原理に委ねることから、顔の見える、あるいは、信認関係上でのやり取りを目指す方向へとシフトしつつあります。
答えは、やはり
「市場原理に頼らない協働NWによる「農」の可能性」
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=191873 [5]
生産者と消費者は単に直売ネットワークでつながるだけではなく、自然に左右される農の本質を理解し、生産を続けてもらうため、消費者に良い作物をとどけるために双方の立場に立って協働していく必要があるのではないだろうか。消費者は生産者の事業を応援し、生産者は消費者の食を確保する(守る)という志(責任感)のもとに事業を行なう。
そういったことで結果として様々なマージンやロスを排除し、無駄を省きダイレクトなコストを実現すれば今と同等で質の良い農産物を消費者に届ける事も可能ではないでしょうか。
例えば、お米などにしても単発できまぐれに購入するのではなく、1年定期購入、あるいは3年、5年の長期契約ができれば生産者は安定基盤として安心して事業に取り組めるし(過剰や過少などの無駄がない)、消費者にとっても経済破局などによって一般流通価格が高騰した際でも(手に入らないリスクもある)、安定して食を確保できるセーフティネットとなる(かつ、長期契約にすれば価格も下がるメリットも考えられる)。
そのような市場原理に頼らない共認原理によって運営される協働ネットワークによる農業事業というものを継続して考えてみたいと思います。
協働ネットワークが構築できれば、量、価格ともに安定供給され、消費者もパニックになることもないし、生産者、販売者も振り回されることも無くなります。
後は、この協働ネットワークを如何に速やかに構築できるかです。