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【汚染米・食料危機に備える】(2) 備蓄をどうする?

Posted By naoto On 2011年8月17日 @ 12:00 PM In 未分類 | 62 Comments

【汚染米・食料危機に備える】(1) 備蓄は必要か? [1]

汚染米、経済破局、自然災害(大地震・洪水・旱魃)、いずれの局面を切り取っても、食糧の確保が生存の鍵となるのは言うまでもないことだと思います。
ここに、『食糧の確保=備蓄』が優先課題として登場することとなるのです。

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備蓄の先にある目標は、『企業集団による共同体と農の再生』です。
その視点を欠如させたパニック買いは、市場の住人たちの格好の餌食となり、混乱に拍車をかけることになります。
(このことは、2010年産米の4~5割の上昇だけでなく、「72年ぶりに再開された米の先物取引で一部取引がストップ高になった」という事実で実証されつつあります。)
今回は、このことを深く認識した上で、具体的な備蓄の方法を考えてみたいと思います。
長期に亘る汚染米、経済破局にともなう食糧危機、予測できない不慮の自然災害etc.を視野に入れるならば、『企業集団による備蓄体制の構築』は急務といえます。企業集団による備蓄体制を構築しようとした場合、検討しておくべき課題は多岐に亘りますが、ここでは、当ブログメンバーで追求した米・水・味噌の備蓄に関する主要なポイントに絞って開示したいと思います。
実現に向けた具体的な実践方針は、各企業集団の成員のみんなで考えることこそ重要だと思うからです。)
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【米の備蓄】
手に入るうちに米を買い置きしておくとしても、米を何ヶ月も保存すると、酸化して痛んだり、虫が湧いたりする心配があります。虫の発生はないとしても、買ったままのお米の袋の状態で保存しておいたら、品質の劣化は避けられないのではないかという心配もあります。
確かに、常温保管では、特に4月以降、高温期に入ってくると、コクゾウムシの発生、ムレ米、古米臭等のトラブルが発生しやすくなりますが、低温貯蔵であれば発生皆無といっていいでしょう。
玄米であれば、気温12度C~14度C、湿度60%~70%の状態を保持すれば、22ヶ月間95%の発芽率を保持することが出来ます。つまりほぼ新米の鮮度を保つことが可能です。この温度だと玄米が冬眠状態になり呼吸がほぼ停止し、虫の繁殖も大幅に抑えることができます。カビは湿度75%から繁殖しますので、湿度をそれ以下におさえればカビの発生は抑えられます。この低温貯蔵なら、3年くらいは食味もさほど変わることはありません。食味さえ気にしなければ、5年は充分保存できます。
したがって、中・長期的な食糧の確保という観点から見れば、企業や集団での低温貯蔵による備蓄といった形をとり、それを各成員(家庭)へ配給という方法が有効と思われます。
≪企業集団による米の備蓄≫
1.どれくらいの米を備蓄するのか?

・東北地方太平洋沖地震では、主幹線の輸送機能の回復に約1週間かかった。
・阪神淡路大震災の時は、主幹線の通行規制解除までに約1ヶ月かかった。
⇒主幹線の輸送機能の回復は約1ヶ月と見做すのが安全と思われる。
 災害時の緊急避難的な備蓄は1ヶ月あれば足りるであろう。

・日本での米収穫は年に1回で、冷夏・猛暑・長雨etc.天候如何で不作もありうる。
・緊急事態(経済破局→食糧危機)の発生も考慮する必要がある。
・放射性物質による汚染は30年は続く。
⇒低温貯蔵により5年分の備蓄は可能であるが、いきなり5年分の取得は現実的でない。
食味も変わらない3年分(正味の備蓄2年分+循環入替分1年分)を、当面の備蓄目標とする。

300~400人程度の企業集団を想定し、成員の扶養者も勘案し、仮に1000人分、1年間の保存をするとなると、現在1人当たりの年間消費量は60kg/年・人なので、年60t、30kg袋詰めで2000袋。
小麦の輸入▼等を考慮し、米食主体であった昭和40年値で同様の計算をすると、100kg/年・人、年100t、3300袋。

2.どのように米を保管するのか?

米用の保冷庫は冷蔵庫メーカーから市販されている。
60kg/年→30kg袋詰めで2000袋→3坪のプレハブ冷蔵庫8個分(約80㎡)。
100kg/年→30kg袋詰めで3300袋→3坪のプレハブ冷蔵庫14個分(約138㎡)が必要。
荷重の問題がありますので、既存ビル内にプレハブ倉庫を設置するのには無理がある。
地上設置となると、盗難などの防犯対策を講じる必要がある。

3.どのように備蓄した米を循環させるのか?

・1年目は、できる限り22年産以前の米1~2年分を購入する。
 まず、8月中、新米が出始める前までに最低1年分は確保する。
 23年産米の安全が確認されれば、22年産以前の米の売り渋りも緩和されるはず。
 そこで、さらに1年分を確保しておく。23年産米も出来れば確保しておく。
 1年目に確保した22年産以前の米は、3~5年は備蓄可能なため、最低1年間は手をつけない。
・2年目は、23年産米を社内販売で切り崩し、24年産米を入替備蓄。
・3年目は、最初に備蓄した22年産以前の米を切り崩し(=食味期限を考慮)、25年産米を入替備蓄。
以上の方法で循環させていく。

企業集団による備蓄→配給(社内販売)体制が軌道に乗れば、末端部分(家庭)での備蓄は考える必要性がなくなるかもしれません。しかし、震災等による緊急避難的備蓄は必要と思われます。したがって、備蓄体制が軌道に乗るまでは、各家庭においても1ヶ月~数ヶ月分の備蓄はできるようにしておいた方がいいと思います。
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≪家庭での米の備蓄≫
低温貯蔵に習って、冷蔵庫に入れておくという手もありますが、米みたいにかさばるものを何ヶ月も入れっぱなしというわけにはいかないでしょう。まして、買い置きした分をすべて冷蔵庫に入れるなどできないと思います。
そこで、今回は、家庭でも手軽にできる『使い捨てカイロを活用した備蓄方法』を紹介します!

(用意するもの)
①米
②圧縮袋(丈夫で、空気を通さず、密封できて、そしてコストが安いもの)
③使い捨てカイロ
④爪楊枝(米袋の穴あけ用)
⑤消毒用品…密封する前に、お米の袋を拭いてきれいにしておきます。

これは、食品の保存剤としてお馴染みの脱酸素剤、エージレスと同様の効果をもった保存袋に使い捨てカイロの特性を活かした方法です!

(手順)
①米袋をきれいにする
まず、お米の袋をきれいに拭いておきましょう。輸送中などにかなり汚れてしまっています!
②袋の端の部分を固定する
米袋の両脇にあるびらびらした部分は、テープなりで固定しておくと良いでしょう。そのままにしておくと、衣類圧縮袋を傷つけたり、またびらびらがジッパー部分に重なって、密封がしっかりなされない恐れがあります。
③穴を開ける
爪楊枝などで、米袋に穴を開けます。
使い捨てカイロで、衣類圧縮袋の中の残存酸素をすべて消費するのですが、米袋の中に残っている酸素もきちんと消費をさせるために、米袋に穴をたくさん開けて、空気の通りを良くしています。間違っても、衣類圧縮袋に穴を開けないように気をつけてください。すべてが台無しになります。
④圧縮袋で密封!
準備が整ったら、米袋を衣類圧縮袋に入れて、穴をたくさん開けた場所の上にカイロをおいて、封を閉じて密封します。カイロは軽く振って、発熱作用が始まる状態にして中に入れます。また、少しでも中の空気を抜いておけると、発熱作用が少しで収まるので、お米を痛めずにすみます。
⑤これを日のあたりにくい場所で保管しておきましょう!

使い捨てカイロの原料は、鉄粉、水、活性炭、バーミキュライト、塩(食塩または塩化カリウム)などからできています。鉄粉を塩類、水、活性炭と混合してあるため非常に錆びやすく、酸素があると吸着して酸化鉄(錆び)に変わろうとする、つまり酸素を吸うというわけです。酸化反応は発熱をともなうのでカイロになるわけですが、酸欠になると発熱が止まります。この酸素吸着方法はエージレス効果と全く同じものです。
【水の備蓄】

米をいくら備蓄しても、水がなければご飯は食べれません。
飲料水を含め、一日に1人2㍑は必要で、これを1年分備蓄するとなると、2㍑ペットボトル365本/人、仮に1000人分となると36万5000本と気が遠くなる量で、しかもこれは食用のみで、米をといだり、食器を洗ったり、風呂やトイレの洗浄水なども考慮すると数日分の飲料用は必要としても、長期間の全ての用途の水を備蓄するのは非現実的です。
非常時の備えとしては、浄水器を備えておくのがベターと思われます。
浄水器には、水道水の塩素を除去する目的のものと、まさに非常用として汚い水を飲料可能なきれいな水に浄化する携帯用浄水器や、上記の目的で大量の水を浄化できる非常用簡易タイプもあります。
放射線の除去は「逆浸透膜浄水システム」を使えば95~99%の放射性物質の除去は可能です。
自治体の避難所や会社などでは、非常用として1台購入しておくべきでしょう。

【味噌の備蓄】

(味噌の年間消費量)
味噌の年間国内消費量は、45万6千トンで、国民1人・1年当りでは、3.5㎏に相当する。
(味噌の種類)
・米味噌:米を麹に使ったもの
・麦味噌:大麦や裸麦を麹に使ったもの(四国西部から九州に多い)
・豆味噌:大豆を麹に使ったもの(東海地域)
(熟成期間)
一般に、白味噌は5~20日、淡色味噌は2~3ヶ月、赤味噌は3~6ヶ月、豆味噌は1年以上を必要とする。
(味噌の賞味期限)
・甘口で3~6ヶ月
・辛口で3~12ヶ月
※塩の加減で、微生物の量と働きを調整している。
(味噌の保存方法)
・常温冷暗所保存:微生物に働き続けてもらうのには好都合。但し、だんだん赤みが出てきて、3年目ぐらいから風味が落ちる。味噌汁は無理でも、炒め物などには使える。
・冷蔵庫保存:15℃以下なら1年以上は風味も落ちない。
※米の備蓄に保冷庫を使うなら、冷蔵庫メーカー品でもよい。
・保存時の注意は、白カビ対策。酸素を好むので、味噌の表面に発生しやすい。無害だが、それを防ぐには、味噌の表面部を平らに均して、ラップなどでピタっと押えること。
(1㎏の味噌を作るのに必要な大豆)
・米味噌で約250g
・麦味噌で約170g
・豆味噌で約430g
※平均では約300gを必要とする。→1人1年分の味噌を作るには、1.05㎏の大豆が必要になる。
米と麦(大麦や裸麦)を一緒に備蓄して、順次追いかけるように仕込んでいけば、備蓄を回転して行ける。そうすれば、料理に応じて熟成度の違う味噌を使い分けることも出来る。大豆も用途が多いので備蓄したほうがいい。

以上、この間考察してきた内容をまとめてみました。
これがベストだとは思いませんが、ほんのひとつでも、この記事を読んでくださった方の参考になればと思います。
『企業集団による共同体と農の再生』
実現基盤は、既に姿を現しつつあります。
あとは、みなさんの実現の意志に委ねられているのです。


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