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ニンジン・ダイコンのなるほど!

それにしても雨の日が続きましたね。マサクニです。
先日の5月2日、畑にダイコンとニンジンを播種しました。
4日ぐらいに雨が降ってくれることを期待しての作業でした。
でも降らなければ時間をかけて水やりをしなければいけないわけです。
ところがそれ以降ほとんど雨続き、不思議なものです。
そんな中、ダイコン・ニンジンに関する良い記事に出合ったので紹介します。
これは、文芸春秋5月臨時増刊号「ほんものの野菜を探せ!」
の中の「やさい塾入門!」で、内田悟氏と、角田光代さんによる対談の要約です。
●ニンジンは切り方によって味が変わる?。
 一本のニンジンから、縦切りと輪切りのスライスを用意して食べ比べてもらいます。
すると、「縦切りのほうが甘い。輪切りは、少しニンジンくさい」という反応です。
 味が違うのは「アク」のためらしい。
 走り(出始め)の頃の若い野菜は、水分を大量に吸い上げるため、導管と呼ばれる水分の通り道がたくさん通っている。輪切りにすると、この導管がバッサリと断ち切られるので、生命を絶たれた野菜は体を守ろうとアクを出す。だから、春先の走りのニンジンは導管に沿って縦に切ったほうが、アクが出にくくエグミが少ないということです。
 反対に、成長しきった名残(旬の終わり)のニンジンは、導管の数が減って太くスカスカになっている。
だから、輪切りにしてもアクは出にくい。
収穫時期によって美味しいきり方が異なる、ということです。
●冬のダイコンはなぜ甘い?上と下でなぜ味が違う?
 純粋な水は0度で凍るけど、砂糖や塩を混ぜた混合水は0度以下にならないと凍らない。
水分の多いダイコンは、自分の水分で凍ってしまわないように、自ら糖度を上げているのです。
 ダイコンの部位によって甘さが違うのも、この理屈で考えると合点がいく。
地温は深さ1mで平均10度~15度と暖かいが、地表近くは気温の影響を受けるので、冬は凍るリスクを抱えている。だから、地表近くの上の部分は糖化して甘くなり、地中深くにある根っこの部分は、ダイコン本来の辛味があるわけです。一本のダイコンで、甘い部分と辛い部分がある理由がわかりました!
 これからも楽しい”なるほど”を増やしたいですね。

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