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食をめぐる問題② ハイチの泥クッキー

◆ハイチの泥クッキー
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食糧高騰に伴う暴動で多数の死傷者を出し、首相が辞任に追い込まれたカリブ海の島国ハイチ。国民の怒りは抗議デモから暴動へ発展。常駐する国連平和維持部隊が事態を収拾したが、議会は首相を解任し、今回の食糧危機で政権が倒れた初のケースになった。
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怒りの震源となった首都ポルトープランスのスラム街シテソレイユでは、 小麦などに塩分を含んだ泥を混ぜた「泥のクッキー」の需要が高まっている。泥の割合は3~4割程度というが、ヘドロの異臭が鼻をつき、無機質な泥の味がするらしい。
元々は妊婦らが迷信的に食べる伝統食だったが、トウモロコシやポテトさえ高根の花になってしまった貧困層が飢えをしのぐ非常食になっている。1枚が約7円の泥クッキーですら、過去3カ月で値段が2倍超に跳ね上がったという。
1日の食費はこの半年で倍増し、1万5000円前後の月収はほぼ消える。コメを食べられるのは週1回。
ハイチは食糧の5割を輸入に頼り、国民の8割が1日2ドル(約200円)以下で暮らす。
国連食糧農業機関(FAO)によると、ハイチのコメ価格は2倍まで高騰。90年代の市場開放で、政府の手厚い補助金を受けた米国産の安価な輸入米が流入。それまで馴染みの薄かったコメ食が急速に普及した経緯がある。
食糧高騰に苦しむハイチの姿は、グローバル化に対して脆弱さを持つ途上国の姿を映し出す。

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