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稲作と共同体の関係

稲作と共同体って、日本の田舎で育った私には一体のものという感覚があります。
では、なぜそのようになったのでしょうか 🙄
水田による稲作の特徴は潅漑です。
灌漑水田の場合、小規模の潅漑と言えど灌漑は単独作業の範疇を超え、複数の共同作業者がいるはずです。
川を堰きとめ、農地を貫く水路を掘削する。田植えの時期に合わせて取水し、取水した水は満遍なく関係者の水田に行き渡らさねばなりません。
干害に備えて溜池を掘削するのも共同作業です。自分の畑だけを耕しておればよい畑作と異なり、水田稲作は共同作業を前提としています。
このように、稲作は共同作業を必要とするため、なんらかの共同体が形成されているはずで、
それゆえ「稲作」と「共同体」は切っても切れない関係になったと言えそうです。
そこで、日本だけでなく、世界各地でどのような稲作が行なわれているのかについて調べてみたいと思います。
そこから何か見えてくるものはないかな
応援よろしくお願いします 😉
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稲作は北緯50度~南緯35度の範囲で行なわれており、アジアが90%を生産しています。
主な米生産国の特徴
中国
 広大な国土を持つ中国は、世界最大の米生産国。広大な稲作面積に加え、伝統的に二期作が行われ、更に市場原理導入に伴う日本の技術(資本)提供、積極的な農業政策により大量生産を可能にしています。
インド
 インドの米生産量は、中国に次いで世界第2位。近年、日本にも多用途米として輸入されています。インドの主食は、米を主食にしている地域もれば、ナン(小麦)や雑穀を主食にしている地域もあります。栽培している品種は、インディカ種とバスマティーでいずれも長粒種。
インドネシア
 世界第3位の米生産国。インドネシアは稲作に基づく共同社会として日本と共通点が多い。バリ島ではスバクという灌漑組織が農作業を定め、ジャワ島ではゴトン・ロヨンという共同作業に基づく稲作共同社会を形成しています。
タイ
 タイはアジアの中で最大の米輸出国。英・仏・欧の植民地計画により、近隣各国が原料資源だけを生産させられる中で、タイはアジア各国の食糧を生産する役割を担ってきました。タイもち米はタイの米生産の4割弱を占め、オーガニック米やジャスミンライスの高級米を生産、輸入先のニーズにあった米を生産し、貿易においては、米のグレードを何段階にもきめ細かく定め、輸出に対応できるようになっています。
パキスタン
 パキスタンは、アジアの他の国と違い、主食は小麦です。にもかかわらず、パキスタイイ産の高級米バヌマティーは世界的にも有名です。パキスタンは、インド独立の際に、インドと別離独立し、大穀倉地帯(パンジャブ)を有することになりました。また、産油国と接していることから、高価な米の交易が可能となっており、パキスタンにおける米は、貴重な外貨獲得作物となっています。
アメリカ
 小麦・とうもろこしと三大穀物の二つのメジャーを持つ国であるアメリカの米は、あくまで輸出用作物として生産されています。かつては、米も世界最大の輸出量でしたが、タイの生産力向上、ドル高による国際競争力低下などで、1位を退きました。
アフリカ
 アフリカの米生産のほとんどは、歴史的にも有名なエジプトのナイル川周辺地域のエジプトです。エジプトは、ジャポニカ種を栽培する米輸出国です。ギニアにおける稲作の普及も近年目覚しいものがあります。本来は水田で収量が安定する稲作は、灌漑がすすんでいないアフリカ地域にとって、問題が多く、実際在来種が陸稲であることから、現在においても陸稲の稲作が盛んです。
EU
 EUの米生産はわずかで、イタリアとスペインの生産がほとんど。イタリアには、全国米連合がありますが、EU内では特に米だけに特化した機関もなく、作目としてはマイナーな存在です。ただ、イタリア・スペインはアジア文化国と全く異なる食文化を持つ事から、アジアには見られない珍しい品種があり、イタリアやスペイン料理専用食材として約50万tが輸出されています。
中南米
 中南米は、大土地所有者による農場経営や世界有数の穀物輸出で知られるアルゼンチン、ブラジルがありながらも、人口増により、穀物輸入の多い地域です。移民が多いことから、米消費も多く、米の輸入量を増加させています。ウルグアイは、オーストラリアが開発した高級米「ミリン米」の生産や「こしひかり」の生産など日本市場を意識した米作りに特徴があります。まだまだ、手付かずの肥沃な大地があるこの地域は農業開発を進めています。
オーストラリア
 オーストラリアの米作りの歴史は浅く、100年足らずですが、1970年以降の統計では海外市場を開拓し急成長している生産国です。オーストラリアは、他の国と違い人口に対する生産量の比率が極めて高く、自給政策のための農業保護や輸出のための貿易保護の必要がありません。ガットやOECDの場でたびたび、ケアンズグループの筆頭として、穀物貿易の完全自由化を求めています。オーストラリアの稲作は、自給目的がないため、その生産も輸出先のニーズに見合う米を計画的に生産しています。日本市場の需要増を見越して、ジャポニカ種の開発、生産に力を入れ、オーストラリアは独自に毎年のように新品種「ミリン米」や「オープス米」(こしひかりと中粒種ボーガンを掛け合わせ)を生産、輸出しています。
 
 このように、各国の稲作とのかかわりは色々あって興味深い。特に、日本と共通点が多いインドネシアの稲作は、”共同体”を考える上で深く調べてみたいところです。
(つづく)
コータローでした 😉

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