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草刈の新兵器

10月も末になり稲刈りも一段落しましたが、そろそろ霜が降り雪が降る時期が近づて来たので、田んぼの整備を急いでいるところです。
そして、来年の苗作りや肥料の種類などをあれこれ考えていると結構楽しいのですが、一つだけ苦になることがあります。
それは畦等の草刈です。農地が中山間なので小さな田畑に幾倍もの畦があり、この草刈が毎年の悩みの種です。
「草刈はしんどいんじゃ」などと話していたら、横から知人が「新兵器があるから貸したろか」と声がかかりました。高価な機械と思い壊したら弁償でけんからいらんわさというと、「壊れるもんとちがうから」ということで話を聞いて見ると意外な新兵器に驚き。
これが新兵器の姿です。
つぎを読む前にポッチ宜しくお願いします。
 


画像の確認 [1]
実はこれです。
実はこの山羊による除草を調べて見ると意外と多く活用事例や検討事例がありました。
活用事例を紹介します。
事例1 畜産産業振興機構 [2]
 急傾斜地が多い中山間地域では、農業者の高齢化、兼業化による担い手不足や和牛飼養頭数の減少などから、大型化した畦畔の草刈りが大きな負担となり、農業者からは「畦畔の草刈りが何とかならないか」との声が聞かれ始めていた。
 近年、水稲作業は機械化により総作業時間は短縮されたが、反面、水稲作業に占める畦畔除草作業の割合が半分以上となる例も生じている。その結果、規模拡大や組織営農の運営の妨げとなり、荒廃水田の発生やカメムシによる米の品質低下の原因にもなっている。
 仁多地域農業普及部では、草刈作業の軽減と荒廃水田の保全を目的に平成12年度から現地実証を始めた。実証に当たっては、ヤギの食草幅が広いという性質に着目し、また、管内が島根和牛の産地であり、腰麻痺対策と畦畔法面への踏圧の影響を考慮して品種をトカラヤギおよびシバヤギとした。
中略
 仁多町上高尾地区の山内徳二氏(48歳)の水田畦畔に試作したレール状の係留装置を設置して、食草の程度および経過を観察した。係留装置の試作に当たっては、①ヤギに畦畔草のみを食べさせること、②放牧中の手間がかからないこと、③構造が単純、設置が容易、安価であること、④行動の制限を少なくすることを念頭に担当農家と検討を重ねた。
 今年度は田植えが終わった5月中旬から10月中旬まで観察した。結果は、人が草刈りをしなくても良いほどに畦畔が維持され、崩壊は見られていない。春から一度も草刈りをせず雑草が繁茂した畦畔において7月末に放飼したところ、約2週間程で雑草を食べ尽くすなど実用化の可能性が見えてきた。また、地区内にある小学校の児童とのふれあいも始まるなど思わぬ波及効果を生じている。
 実証結果を受け現地検討会を開催したところ、参加者からは想像以上の効果に、早く普及に移すべきとの声が聞かれた。併せて、実証状況が報道され県内外から情報提供や取り組みを希望する声が寄せられている。
 今後は、早期の普及に向けた体制の整備と係留装置の改良とともに、ヤギの増殖、冬季間の飼養管理、肉等の活用についても検討することとしている。
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              実証ほ全景                                 実証ほ比較
事例2 近畿中国四国農業研究センター [3]%E5%B1%B1%E7%BE%8A%EF%BC%92.gif
草も木もむしゃむしゃ食べるヤギ
放牧1年目はヤギを10頭くらい放す。1頭で1日、2kgもの草(乾燥重量)を食べてくれ、1ヶ月で荒れ地は草刈り機できれいに刈ったようになる。その後は数を減らして1~2頭放しておけばこの状態が保たれる。
他にも事例があるので紹介すると
高齢者農家の救世主「ヤギの草刈隊」は高校生が主役 [4]
『草刈りレスキュー』:ヤギ派遣 [5]
十津川村のおじさん [6]
奈良県農業情報相談センター [7]
この山羊で耕作している田畑の全てを除草するとすると10頭ほど必要になる計算になりますが、チョット管理も無理がありそうなので、近場の作業場やハウスの周辺の除草を頼もうか思案中です。

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