稲刈りは、天日干し米を残すのみというところまで漕ぎ着けた長谷です。
ところで、
10月9日の日本農業新聞にこんな記事がありました。
2025年予測 米消費2割減/農水省 主食外の開拓探る
2025年の米消費量は今より2割減の670万トン――。こういう試算を農水省が明らかにした。人口の減少を前提に、1人当たりの米消費量が近年の減少ペースで今後も続いた場合の予測だ。このため同省はバイオエタノールの原料や飼料用米など、主食用以外で米の需要をどう開拓するかの検討に乗り出した。
1人当たりの米消費量は、06年までの5年間の平均で年間約520グラム減少した。このペースで減り続けると、06年に61キロだったのが、25年には51キロに落ち込む計算だ。
さらに、同じ1面に 最安値 農家に衝撃
米余り
以下抜粋
同省(農水省が9月15日現在でまとめた07年産米の作柄は、作況指数(平年作=100)「99」の平年並みだ。一見、供給量が若干減りそうだが、米の作り過ぎが解消されなかったため、同省は需要を上回る米が23万トン出ると予測した。
—————————-
供給過剰にマーケットは、敏感に反応。公設の米市場、全国米穀取引・価格形成センターの入札は、不落札が続出。最安値の記録を更新した。
新潟「コシヒカリ」5㌔1980円、秋田「あきたこまち」1580円…。スーパー店頭で並ぶ新米の価格だ。
—————————-
価格下落は全国の農家に衝撃を与えた。
「将来の計画が立たない。」秋田県大館市比内町の米農家、藤原和美さん(47)は、かつてない不安に駆られる。
約6㌶で「あきたこまち」などを作り、品目横断経営安定対策に加入した。「周りの仲間もみんな先祖の土地を荒らしたくないという思いで米を作ってきたが、もう限界だ」
——————————
新米出荷!! だけど
近年続いてきた傾向である米の消費量減とそれに対する生産過剰、米余り、そして、米の販売価格の下落が、いよいよ、生産者側から見れば、どうにもならない状況になって来たと言うことです。
今年は、JAの引き取り価格が余りに安いので、JA離れが急加速。かといって、一般の米卸業者に持ち込んでも、少しは、マシ程度。
近所の兼業農家の多くは、
「今年は、例年より多く収穫できたが、安すぎる。米は重いのに(重量物)なのに、安くては、体がしんどいだけ、アホらしい。来年は、我が家と親戚が食べる分だけ作ろう。」と仰ってます。
一方で、地場の良いものをお届けするという趣旨の直売所で米を売っている生産者の中にも、従来よりも安売りをして、他の生産者から注文を付けられているという例もあります。
今までは、兼業農家は、米を売って、肥料、農薬、種子代金他の経費が賄えて、機械設備の償却はできなくて、持ち出しになったとしても、先祖から受け継いだ農地を管理するという意味で、頑張って来れたのですが、農業外の収入(ほとんどの農家がこちらが主)も頭打ちあるいは、減少しており、家の農業のために仕事の休暇を取るということも許されなくなってきた状況では、それも限界に達した感があります。
米の消費量がこれだけ減少していく状況で、米そのものが、主食である
という捉え方もそろそろ通じなくなってきている(第一、農家自身だって、以前ほど米を食べていない。)のではないでしょうか。
そして、日本の国土保全、環境保全という視点からだけ水田を捉えた場合でも、米の価格維持によって、それを解決していこうとすることは、もはや幻想に過ぎないということだと思います。
あらためて、市場原理の枠を超えたところで考える必要性を再認識させられる、米の需給動向です。