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2007年07月22日

母ちゃんはクマ蝉百匹

まるいちです。硬い話題が続いているので、今日は、やわらか~、おおらか~、ほのぼの~、な
「艶話=艶色咄=つやばなし」・・・そして農業の再生に繋がる話・・・をどうぞ・・・
引用はJA.com「コラム 昔々その昔」 からです。

母ちゃんはクマ蝉百匹
                         挿絵: 種田英幸
                         文: 種田庸宥 日本福祉大学客員教授
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土佐のわらべうた
おなごの えらもん
おなごのえらもん 鉦たたき
鉦を 3つに 割ってみよ
はちきん
はちきん はちきん
ギャアス ギャアス
夜啼き=ちょっとエッチな土佐落語
 明治の時分、今は春野町になった、土佐弘岡の大小路という集落に、豊吉という若い衆がおりました。当時の若い衆連中は、若衆組を作っておりまして、性教育なども、もっぱらこの組でしたもんです。
「おい。ぼつぼつ蛍の出る時期じゃが、毎年今頃になると、妙にのぼせてくるねや」
「それよ。蛍と聞いただけで、娘の浴衣姿が、目の前にチラツクきに、不思議なねや」
「娘の浴衣姿となると、オレは蝉の方がピッタリくるねや」
「ホリャ、また豊吉の蝉が始まった。豊吉は子供の時分から蝉狂いじゃが、皆んなァはどうなら? 娘の浴衣姿は蝉と蛍のどっちがピッタリくらァ」
「そりゃ蝉よ。なんというても風情がある」
「豊吉は蝉のどこが良けりゃ?」
「ウン、蛍は啼かんが、蝉は啼く…」
 この若衆組は、女房を貰ったり、独身でも25歳になると、組から外される仕組みになっておりました。
 さて、蝉の豊吉は甲斐性なし。25歳で独身のまま若衆組を定年になりましたので、叔父が心配してやってまいりました。
 「豊吉。オンシは女房をよう貰わんうちに、若衆組を外されたつか?」
「ウン…」
「25にもなって、好きな女の一人も居らんかや」
「居らん…」
「ほんなら、オレが女房を世話しちゃるが、どんな女が良けりゃ?」
「蝉みたいに啼いてくれる女がエイ」
 この叔父の世話で、豊吉はようやく女房を貰いましたが、注文をつけただけあって、その女はなかなか啼きっぷりがよろしゅうございます。
 あんまり毎晩啼きますので、後家の母親から文句が出ました。
「豊吉よ。なんぼいうたち、嫁はもうピット、こまい声が啼けんもんかよ」
「お母ァ。そんなこというけんど、ワシの子供の時分、お母ァじゃち、存外啼きよったぜよ」
「アテも啼かんこともないが、ヒグラシばあの啼きかたじゃったぜよ」
「お母ァがヒグラシなら、ワシの女房は何ぜよ?」
「クマ蝉が百匹よ!」
母系社会に生まれた夜這い
 強い女たちの土佐版わらべうたからはじめました。“はちきん”はその代名詞です。
 画家・種田英幸家の長女(30代後半)は、小学生の息子の道場への送り迎えだけではもったいないと、自分も柔道を始め、短い期間で初段をとって、最近の高知新聞をにぎわせました。彼女も土佐を代表する女性の一人です。
 むかしばなしは、近代に入って間もなくの、土佐の私たちの村の落語です。故・司亭正楽の「続つやばなし」です。
 合併前には、どの村にも若者宿があり、小学校を卒業すると、男たちはここで鍛えられました。
 英幸氏と私の父は同級生ですが、二人は高等小学校に入った、満12歳のある日、若者宿の仲間と、隣り村の娘が女になったお祝いの会に呼ばれて、庭で相撲をとって帰ったそうです。
 これは娘の夜這いを解禁し、通っていい男を選ぶ会です。大体、日替わりで数十人選ばれるのですが、娘が妊娠すると、通った男たちの中から、娘の将来を幸せにするだろうと、娘の一家が予測した男が夫に選ばれます。男には拒否権はありません。我が国には、つい最近まで、父のDNAなど問題にしない母系社会が続いていたのです。
 ですから、クマ蝉百匹の声の出る女房の経験には豊吉はおよびません。でもそれが豊吉にはうれしいのです。こんな女と男の関係を、現代のあなたはどう思われますか。こうやって選ばれた友人、親戚が私にも何人もいます。

こんなおおらかな 「男女 関係」「性 「夜這い の話・・・実は僕も地元の80歳になる爺さんから聞いた事があります。これは大昔の話じゃない!・・・つい最近、戦前まで続いていたんですね
太陽のような女性達 と、女性を畏敬し 、守る男達 ・・・深い共認充足 :D とそこから生まれる活力 ・・・そして、みんなが安心して生きていける母系集団 ・・・がある・・・農業や農村、日本の原型 ⇒「自然の摂理」・・・に学ぶべき事はたくさんあると思います。
社会の再生、農業の再生とは「共同体の再生」「母系集団の再生」ではないでしょうか!?
もうひとつ、同じコラムから「艶話=艶色咄=つやばなし」を紹介します。
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同じく、JA.com「コラム 昔々その昔」 からの引用です。

艶色咄=つやばなし
                               挿絵: 種田英幸
                               文: 種田庸宥 日本福祉大学講師
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煙草をくれえ
 こないだ、赤ちょうちんで豚の足を噛りもって一杯やっておりますに、お隣がそれは賑やかでございます。
「俺ァ、今晩で酒をやめるきに、これから誘うなよ」
「なぜこんな美味(うまい)ものをやめらァ?」
「なぜち、命が惜しいきよ」
「オンシも死ぬる程酒を飲むこたないわや。酒は“百薬の長”と言うてねや。ボッチリ飲みよったら、かえって長生きするぞ」
「俺ァ、そのボッチリから上へ過ぎるきにいかなァや。煙草も今朝からプッツリやめちょる」
「肺ガンがおとろしゅうてか?」
「そうよ。アレも昨夜(ゆんべ)しおさめをした」
「しおさめをしたち、アレだけは女房が合点してくれまいが」
「インニャ、無理矢理に合点させた」
「フーン。ところで、オンシは幾歳まで生きる心算(つもり)なら?」
「そうじゃねや。せめて八十迄は生きたい」
「八十か。今からざっと四十年も酒も飲まん、煙草も吸わん、アレもせん。俺じゃったら生きちょってのこたない。死んだがましじゃ」
「おい、俺に煙草をくれえ」
漬けもの
 えー、のどかな農村風景でございます。
 ある家で、夫婦が裏口でいい争っている。きくとはなしにきいてみると、
「仰向けのほうがいいわ」
「いやあ、うつぶせのほうがいいよ」
「いやですよ、うつぶせなんぞ。充分に入らないわよ。こぼれたらどうするの。わたしのいう通りにしなさいよ」
「じゃあ、そうするか」
 あとはブッツリ。二人は若い。
 この会話を壁越しにきいていました、となりの亭主、
「ははあ、さては真ッ昼間から、おっぱじめるつもりだな。声のしなくなったところを見ると、いよいよ始まりだな」
 と、境の松の木のかげから、ソーッとのぞくと、夫婦して瓜を漬けていた。
氏子づくり
 ある八幡様の藪のあっちこっちで、夏になるど若い男女が遊んでばりいるがら、神官さんがたまりかねで一組を押せづげだってね。
「神を侮辱するな」て怒ったれば、
「氏子を増やしてっとごだがら、どうぞ勘弁してけでがんせ」て謝ったどさ。
(語り手 岩手遠野 菊池輝士)
嚊下夫上(かかとうじょう)
 ある所(どご)に大っきな百姓家あったど。一人息子さ嫁こ娶(と)んで、いろいろ吟味して、いい嫁こもらったど。とごろが何が原因なのが、二人の仲がうまぐいってねようなんで、親達が心配して仲人呼んで訊いでもらうごどにしたど。そしたら、
「男ば尻に敷ぐような女(おなご)は末恐ろしくて、とっても一緒になってられねえ」
 て、初床の晩から馬乗りになられだごど仲人さ喋ったど。仲人は、あんなめんこい娘こが思ってもみねようなごどやるもんだなど思って、そのわげ訊いでみだど。すたれば、
「おら、今までお父(ど)さんどお母(が)さんの言う通りにすれば間違いねど思って暮らしてきすた。ある晩のごどだが、お母さんがお父さんの上さ乗さって仲良ぐしてんで、夫婦の交わりはああいう風にするもんだど思って、おら、おしょすがったども(恥ずかしかったが)、精一杯努めだつもりでがす」
 て言うんで、仲人は、
「そうが、そうが。男女も睦(むつ)み事にこれどいう型はねども、嚊下夫上と言ってな、聟(もご)さんに導がれる通りに素直についでいげば間違いねんだ」
 て語って聞かせだど。「親は子の鏡」どはよぐ言ったもんで、親はどごまでも気が休まるごどねえもんだな。
(語り手 宮城 熊谷四郎兵衛)
 農作業の多くは、単純重労働の積み重ねですね。実は私も小作百姓の末裔なのですが、夏の田をはいずりまわる草取りがつらくて、農村から逃げ出した一人です。
 艶色咄には、そのつらさをふきとばそうとする、エネルギーと笑いがこめられています。
 今回は二通りの艶色話を紹介しました。農村のじいさんたちの、ちょっとナマッぽい話と、現実の行動と艶っぽさを想像させようとする、高座の小咄です。
 「煙草をくれえ」は半世紀前から、高知で活躍し、私もおつきあいさせていただいた、土佐落語家、司亭升楽氏のラジオ寄席(河野裕「よりぬき土佐落語艶ばなし集」)から。「漬けもの」は、江戸の寄席の小咄(小島卓二「艶笑小咄傑作選」)からです。
 「氏子づくり」と「嚊下夫上」は、「東北艶笑浮世ばなし」佐々木徳夫著、からです。
 実はタイトルも同じの、似たような話が、各地にあります。これは、各地を売り歩いている行商人たちが、自分を売り込むために、聞いた話を、面白おかしく拡めたものだとは、昔話にくわしい、画家・種田英幸氏の話ですが、皆さんの地方ではいかがでしょうか。

投稿者 nara1958 : 2007年07月22日 List   

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コメント

非常に共感しました!

投稿者 雅無乱 : 2007年9月15日 18:35

 農業は業だけでなく、農という営みとしてどう作るか。でも、経済もある、難しい話ですが、今、小学生の農村交流や団塊世代などの田舎暮らしとか、農を地域や社会で考える、従来の農業だけでない何か胎動が始まっているような気がします。 
 茨城にいて、農業が盛んですが県北の方は結構大変です。
 そういうところをちょっとでも感じてもらおうと「いばらきさとやま生活」モニターツアーとか県や市町村が協力してやっています。東京から一泊二日でおためしライフというのでしょうか。こういう試みも一つ導入の取り組みにならないかなと思っています。宣伝(笑)もといご紹介まで。
 http://www.otameshi-life.jp/ibaraki.html

投稿者 常陸の羽 : 2007年9月15日 20:20

難しいな~~~この考え方だと農業を仕事として生計を立てるのは今の時代では難しいですよね・・・。
昔は食べる事が出来れば生きられましたが・・
今はそれでは子供を学校に出す事さえ出来ませんよね・・・。
定年退職後の農業・・・年金&退職金全部使って死んでもらおうか政策だと私は思ってます。
農業ってそんなに簡単な物じゃないと思ってます。
実際専業農家で生計を立てて暮らして見てる人はわかると思いますが農業は収益を上げるには高度な技術と初期投資がむちゃくちゃ掛かりますからね~。
理想と現実・・・中々難しいですね(笑)。
私の町では新規就農者(若い子で他産業から)3人いましたが全員3年以内にやめてまた会社員になりました。
趣味程度ならともかく農業で生計を立てるのは本当に難しい事なんですよね~。
年寄りの道楽で日本の農業は成り立っていくのかな~?。

投稿者 mimi : 2007年9月16日 07:58

私も新しい農業の形を目指して今年から農業を始めました。・・・といっても、沢山の問題が山積み。まず資金、そして収入の問題。これについてはもう完全な兼業です。今はまだ農業は勉強段階でもあり、完全に趣味の世界の枠ですが、大きな資金が必要となるのでこの状態はまだ続けざろうえません。
 なにより問題なのがその地域の体制です!!!確かに農地の取り扱いは乱開発にもつながるため、慎重にというのはわかります。でも地域の農業委員会というのは範囲がせまいじゃないですか?私も長野県松本市の四賀地区というところの農業委員さんとはこの一年だけでも沢山お会いしてます。はっきりいってその体制には疑問を感じます。もちろん決まりごとがあってそれに沿っていくのはわかりますが、本当に小さな単位の市町村の中で常に顔をあわせ、特に農業はその地域に密着しなくてはできないものなのに顔をあわせていても通り一遍等な対応しかしてもらえず、凄く大変です。無駄にお金をかけないと前に進まない感じで・・少々へこんでいます。

投稿者 ちびくろ : 2007年9月19日 09:25

農業はこのままでいくと本当に「お年寄りの道楽」になってしまうんでしょうか。
ほっておいてこのままいくと日本でつくられる農作物の量は限られてきてしまい、どんどん輸入にたよらなければならなくなるかもしれません。
「いっそ19~21まで(徴兵制みたく)義務就農にしてみたらどうだろう??」と思い、まわりに言ってみたら「むりやりさせるなんて」と一蹴されました。
でもやっぱりお年寄りだけの農業になってしまってはだめだと思う。なんらかの対策をたてないと。

投稿者 たけだ : 2007年9月19日 12:39

これからの農業

業はこのままでいくと本当に「お年寄りの道楽」になってしまうんでしょうか。
ほっておいてこのままいくと日本でつくられる農作物の量は限られてきてしまい、…

投稿者 匿名希望 : 2007年9月19日 12:49

これまでの農政は、農業を育成するのか、農民を保護するのかよくわかりませんでした。
就農定住事業は、農業の育成に焦点を当てているのでしょうね。だから、一農家の問題ではなく、社会の一員として考えることなんだと思うのですが、どうなんでしょう。

投稿者 ごんべえ : 2007年9月19日 13:46

>常陸の羽 サン
同感です。
業だけではく、農という営みをどう作るか。
それはまさに、仕事としての農業ではなく、生き方としての農業に皆が惹かれ始めているのだと思います。
宣伝もありがとうございます。(笑)
機会があれば、「いばらきさとやま生活」記事を書かせてもらおうと思います☆

投稿者 pochi : 2007年9月28日 00:46

>mimiサン
いつもコメントありがとうございます☆
そうですかぁ~ 3人全員が3年以内にやめてしまいましたかぁ~(^ ^;)
改めて農耕の歴史を振り返ってみると、薬品を使わず機械に頼らずで“市場原理に則った農業”が成立した事実はあるのでしょうかね。。。
理想として、それを描くのは容易いのですが、
そもそも現実の中で(自然の時間、自然のスピードで)成立する農耕は、大量生産を前提とする仕組みにはそぐわないのかもしれません。
なんと言いますか、、、農業の捉え方からして 私たちは少し思い違いをしてきたのかな って気がしてきました。

投稿者 pochi : 2007年9月28日 00:50

>ちびくろサン
大変そうですね。。。
「地域の農業委員会」というのが、どういうものなのか全ては分からないので何とも言い難いのですが。
できるだけ理解し合える部分、共有できる部分が今後増えていったらいいですよね。
今の委員の方々は当然のこと、昔からその地で土を耕してきた先人達も含めた、その土地の想いに同化する。。。
「乱開発は許されない」、「地域に密着せずには成立しない」、「近代農業にはお金がかかる」、、、という部分から、
逆にどうしたら一緒に「新しい農業の形」を目指せる関係になりえるのか?そいういう共通の課題が設定できるのか?
みたいな、四賀地区にとって上向きとなる関係性がつくれたら楽しくなりそうですよね。農って一人では出来ないですから。

投稿者 pochi : 2007年9月28日 00:55

>たけだサン
私は「義務就農」、ありだと思います!!
義務って言うと、なんか無理やりだから微妙~な感じがしてしまうんだけど、それくらいする価値が農にはあると思います。
体験の後には、きっと義務感なんて残らないでしょうし。むしろ、社会の期待感のほうが大きくの感じるのでは?
「(社会)期待就農」って、言ったらいいのでしょうかね。(笑)

投稿者 pochi : 2007年9月28日 01:36

>ごんべえサン
まったくです!
だから、農業家でない者にとっても、共通の課題と成りえるのだと思います。
「保護」を目的とすると、その農政は就農者だけを限定した政策になりますから。
食べて生きている以上、農は誰にとっても捉えるべき課題なんですよね。

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