
こんにちは。
お彼岸も過ぎて田畑の仕事が忙しくなってきた馬場です。
これからの季節、春の作物たちがいっせいに成長を始めるわけですが、同じように成長を始めるのが、雑草たちです。
雑草は作物と栄養分や水、日照を奪い合い、病害虫の温床にもなるので、とにかく嫌われ者、私たちも草取りには大きな労力を要します。除草剤を使わずに雑草対策は何とか出来ないか・・・?と、考えていたところに、”草生栽培”なるものがあることを知りました。
草取りの労力を軽減するだけでなく、もっと積極的に雑草を生かす栽培方法です。
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草生栽培とは?
ルーラル電子図書館・現代農業用語 [1]より引用
果樹園に下草を生やす園地管理法で、もともとの目的は土壌流亡の防止、有機物の補給が中心であった。草の根が地中深く入るので「自然の深耕機」的な役割もはたし、小動物・微生物も増える。
反対に、除草剤などで草を枯らしたり、地表を浅く耕すなどして下草を生やさない管理法を「清耕栽培」「裸地栽培」とよぶ。
もともと園地にある草を生やした「雑草草生」もあるが、クローバー、イタリアンライグラス、ケンタッキーブルーグラス、ライムギ、ヘアリーベッチ、ナギナタガヤなど、購入したタネをまいて限定した草種を生やす管理法も多い。
草生にすると養水分競合が心配されるが、草を刈る時期、回数を調整することでクリアできる。
最近は草生栽培のねらいも多様化・進化しており、目的に応じた草種選びが大切になってきている。草で草を抑えて草刈り回数を減らせる草、パートさんが長靴でなく運動靴で作業できる丈の短い草、バンカープランツとなって土着天敵が増えやすい草…。使い方も意識的に刈り残し部分を作って天敵の住処としたり、樹冠下と通路、支柱周辺部、ノリ面を違う草種にするなど、自在になりつつある。
花が咲く草種などを用いれば観光農園のウリにもなる。草があるという自然に近い状況で栽培することで、天敵や微生物、そしてお客さんも呼べるなど、果樹園が豊かな空間に変わる可能性を持つ管理法でもある。
草抑えだけでなく、沢山のメリットを併せ持った農法のようですね。
最近注目されている、ナギナタガヤを利用した果樹園の実際の様子はこんな感じです。

五月初旬には、一面にナギナタガヤが茂っています。

草が自ら倒れはじめました。(五月中旬)

9月の様子。一面を枯れたナギナタガヤが覆っています。これらが夏の間、他の雑草の発生を抑え、そのまま畑の肥やしになる訳です。
(見えている緑色は、新しく発芽したナギナタガヤ。3枚の写真はこちら [2]から)
自然雑草を利用した草生栽培は以前から行われていたようですが、最近は上記のナギナタガヤによるみかん栽培で成功された方(岡野農園さん [3])が注目を集め、ぶどうや梅ほか、果樹栽培全般に取り入れられて普及しつつあるようです。(トップの写真は麦を利用したももの栽培 [4])
草を利用するために、毎年種を蒔くとか、その種が外国産であったりとか、少々の疑問も無いわけではありませんが、中には自然雑草を利用することで十分とおっしゃる方もおられ、また、最近では果樹にとどまらず、スイカなどの畑作物や茶の幼木園への利用など、様々な試みがなされていて、期待の持てる農法ではないかと思います。
農薬と化学肥料に頼った農法から、有機(無農薬、無化学肥料)栽培を経て、さらに自然の循環から学んで取り入れていくことに目が向けられるようになった、先駆事例ではないでしょうか。そのように考えると、もともと野山の土や動植物の循環はどうなっているの?といった探究心も芽生えて来ます。
by 馬場