「中国向け米輸出 解禁へ大詰め協議」
中国への日本産米の輸出が解禁に向け大きく動き出す可能性が出てきた。フィリピンで14日に開かれた日中首脳会談で、安倍晋三首相が輸出解禁を要請し、これに対し中国の温家宝首相が「積極的に検討したい」と前向きな姿勢を示した。今週、松岡利勝農相は訪中し、中国検疫当局の李長江局長と、課題になっていた検疫問題を協議する予定だ。
日本から中国への米輸出は、中国が検疫制度を見直した2003年2月から止まっている。中国側は、米に付く害虫「カツオブシムシ類」が日本から侵入する恐れがあるとして、輸入を拒否しているためだ。
農水省は農産物輸出を13年までに、1兆円規模にする目標を掲げる。経済成長を続ける中国への米輸出を松岡農相は、「中国は米消費2億㌧の有望市場。富裕層に高品質の日本米は受け入れられる」と農産物輸出促進の重要課題に位置付ける。
検疫協議で合意できれば、中国の温首相が来日する「4月にも米輸出が解禁される可能性がある」(農水省)との見方がある。
(2007/1/16 日本農業新聞 [1])
小松です。
この記事を読んで、国内消費の下落が止まらない米の生産に光明が差した!などと喜んでいる農家の方がいらっしゃるとしたら、それは早計であると釘を刺しておきたい。
問題の本質に真正面から向かおうとせず、小手先の政策で誤魔化すのはインチキそのものだ。
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まず、国内の米の消費量が何故これほどまで落ち込んだのか?を考えると、それは戦後の日本人の食生活が急速に欧米化していったからだ。そして、それをもたらしたのが「アメリカ小麦戦略 [2]」に他ならない。
「アメリカがスポンサーとなった学校給食プログラムによって日本の児童がアメリカのミルクとパンを好むようになったことにより、日本がアメリカ農産物の最大の顧客となった」
要するに問題の本質は、日本国内の農産物市場がアメリカの食い物にされている、ということだ。にも拘わらず、国内の需要が無いからと言って中国市場に向かうのは、アメリカの思う壺であり、問題の本質を隠蔽させてしまうだけである。そればかりか、これもアメリカのシナリオではないのか?という疑問さえ湧いてくる。
それは日本の米輸出解禁に応じる中国も同様であって、かつての日本のように“農業よりも経済成長を”という風潮は、食糧の輸入を加速させ、まさにアメリカに付け入るスキを与えているようなものだ。このままでは中国もアブナイ。
やはり自分たちの食糧を他国に委ねることは危険だ。そのことを深く認識して、どうするか?を考えなくてはならない。そのためには、今何が起きているかという状況把握が、まずは不可欠になる。
そのためにも、アメリカの言いなりにしか動けないインチキ政治家による誤魔化し外交は決して許してはいけないし、それについて発信し共認を形成していくことが、国民に求められているのだ。